多度津駅の歩道橋
「電気機関車EX」の連載を終えホッとしている。5年に渡り計20回ほど写真と記事を掲載していただいたが、いつも締め切りが迫ってからテーマを考えたり写真をチョイスして記事を書いてきた。毎度毎度、次からは早めに準備しようと思っていたのにこんなことの繰り返しで突貫作業の連続。まだ仕事に通っていた時期(2024年3月まで)などは酒を飲んで帰ってくることも多かったから、時間がなくなって徹夜作業も度々だった。さらに、鉄道そのものへの「熱意」が冷めてしまったことも加わって、なかなか「よし!頑張ろう」という気になれなかったことも思い出す。
そんなザマだから毎回、編集長に写真と記事を送った後になっても不安は残った。「あの部分の表現をもっと…すれば良かった」とか忘れていたエピソードを思い出すなど、ゲラを見て反省することもしきり。もうその段階で大幅な手直しなどできるはずもなく、完成した本を見ては幾度も辛酸をなめた。
さて、七転び八起き。
そんな反省をふまえてそろそろ(いつになるか分からないが)電気機関車よりも純粋に好きだったディーゼル機関車、特にDF50やDD54、そして後年、撮影に力を注いだ北海道をはじめとするDD51の記事執筆を手掛けようと考えている。
DF50などは現役時代、蒸気機関車を駆逐した「悪役」のように思われていたのか鉄道趣味誌に特集記事として扱われたことはほとんどなかったが、それからしばらくたってから模型ではけっこうな人気を集め、ムサシノモデルの製品などはオークションで引手数多。同社のDD54とともに発売時の価格を大きく上回る事例も多い。「隠れファン」が多かった証拠でもある。
そこでこれらの機関車を中心に自分が撮影した時代の思い出を中心に書かせていただこうかと考えた次第。住んでいる関東からは遠出しなければ撮れなかった形式ゆえ、記録できなかった個体も多いが紀勢本線や四国に限ればまあ体裁は整うと思う。間違いなく電気機関車よりはこれらのDLの方が好きだったし作業も少しは前向きになれそう。昨晩はとりあえず古いネガからDF50の画像を数十枚ほどピックアップした。記事についてはいったん書き上げてから時間を置いて推敲した方がより良くなるので時間がかかるのは確実だが、ゆっくり慌てず、何より後悔しないよう落ち着いて作業したい。
写真はその中で拾った1978年3月の多度津でのもの。この駅に架かる歩道橋は広々とした構内を見渡すには最適で、架線もないことも手伝って発着する列車を全て撮ることができ重宝した。当時はDE10牽引の列車は貨物も含めて一本もなく、ここを通る機関車のすべてがDF50だったこともありがたく、四国を訪れるたびに必ず立ち寄った。この日は多度津工場に入場しているDF50にもカメラを向けるべく見学許可を頂いていたので、その前の時間を利用している。
多度津工場を見学する許可を取ったのは万が一、DF50の1号機が入場していることを懸念したためだったが杞憂に終わり前日、高松運転所で心行くまで撮れたことも懐かしい思い出だ。

















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