蒸気機関車

2025年9月 7日 (日)

脱線したD51498

とうとう石破首相が辞任。特段、肩を持つつもりもないが、クソの如き麻生をはじめとする自民党議員のバカさ加減には辟易した。
まあ、次期衆院選では今回の無様なプロセスを忘れないクレバーな有権者からの支持は得られず、「解党的」状況に追い込まれることを期待したい。

特に有力な次期首相候補が(今のところ)保守色の強い高市とおつむの弱い小泉ジュニアでは、外交をはじめとして日本という国が恥をかくのはまず確実。現官房長官の林芳正ならいくらかマシかもしれないが(この男も過去にいろいろあって取材に関わったことがあるが)、高市、小泉なら先が見えている。ならば彼らが間違いなく引き起こすであろうみっともない失態を「バラエティショー」と割り切って嘲笑いながら楽しんでいくのも一興だ。

これで総裁選に向け人事をめぐる動きが活発化して、さらに政治の空白が長引くことになったわけ。次期政権で入閣する連中がニヤニヤしながら首相官邸に入る姿はきっと醜悪だろう。ともあれこれが我が国の国会議員のレベルだということが強烈に証明された。

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今月は富山、金沢に行き温泉や食事を楽しんでくる予定。滅多に行くところではないから私鉄電車(富山地方電鉄など)でも撮るかもしれないが、それもあくまで気分次第。2017年の4月に永平寺に行った際はまだ鉄道撮影に対する情熱が些かなりとも残っていたから、長いレンズを使って前面アップの写真を撮ってきたが、今となってはそんな拘りもなくなってしまって近々入手する短いレンズで現地に行った「アリバイ」程度の記録でも残せれば良しとしたい。撮影を目的とした旅は10月下旬の知床旅行に重きを置くことになる。

その知床。現地のことを甘く見ていた登山者がクマに襲われて死亡したため、これまで立ち入ることができた地区もどうやら規制されそうな気配が濃厚。
しかし「知床」と言っても流氷がない季節の観光は景色を眺めるのがせいぜいで、あとは気軽に歩ける遊歩道で知床五湖や山をめぐり、シカとキツネに出会えれば大抵の人は満足しているようだが正直、これだけでは国内のほかの観光地と大差ない。景色にしても群を抜いて素晴らしいというわけでもなく、本当に知床に行って「良かった」と喜ぶのは山や船から野生動物に会えたとき。それを過度に規制してしまえば知床独自の良さがスポイルされてしまうように思う。

クマによる事故が起きて危険だからと、これまで普通に行けた場所まで立ち入り禁止とするならば、各地で相次ぐ登山事故や暑い季節の水の事故なども同様で登山禁止、遊泳禁止とすべきだし、かたや社会問題化している「歩きスマホ」やカーナビに手を加えて運転中でもテレビが見られるようにするバカなども放置されているのだから、丸腰でクマの生息域に入っていった人が事故に遭ったとしても、これまで通りで良いではないか。

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JR東日本のD51498がご難続き。GV-E197系とかいう面妖な動力車(?)に引きずられて動輪を損傷したと思えば、今度は修繕後の試運転でテンダー台車が脱線。上越線が運休となり利用者が多大の迷惑を被った。
あまり関心がなかったものの、先月24日の鉄道仲間の宴会ではGV-E197系との件は運転上のヘマではないかとの話を耳にしたが、そうだとしたら今回も「ひょっとしたら…」という疑念が湧いてしまう。今回の脱線は動輪ではないから、おそらく別の原因なのかもしれないが立て続けにトラブルならお祓いでもしてもらった方が良いのではないかと感じてしまう。

今後、原因が解明されて新たな発表があるまで軽々なことは書けないものの、JR北海道で脱線事故が相次いだことと重なる印象も受けた。

でもまあ「現役」とは言えない保存蒸機。遊園地のおとぎ列車の機関車と大差ない存在だから、いつ終わりになっても仕方ないけどね。

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2025年4月 2日 (水)

秩父のC58363

どうでもイイけど、フジテレビと中居正広の話って今もって新聞の一面に掲載するほどの話なのか?
こんな話、一昔前ならゴロゴロ転がっているし、マスコミの中ではテレビに限らず、今でも似たようなことが繰り返されているんじゃないの。実際、自分が勤めていた会社の人事部長もこんなような事案でクビが吹っ飛んで妻は自殺未遂を起こし、おまけに当時の社長も辞めざるを得なくなったことがあったっけ。

一方、この中居という男、人気があったときには何の臆面もなくチャラチャラとテレビに出ていたくせに、いざコトがばれた途端、一切マスコミの前にも現れず、簡単な文面で引退してしまったのだから、危険を感じて殻に閉じこもるヤドカリのようで無様このうえない。

また、女子アナも人それぞれで…と書き始めると身近であったいろいろな事例を語ることになって、今のご時世では火の粉が飛んできそうだからやめておくが、まあこんなニュースで新聞の一面を張るなよな。実にバカバカしい。それより埼玉県八潮市の道路陥没事故の続報はどうなってるんだ!

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先日、あるところで秩父のC58363にまつわるうわさ話を耳にした。
しかし、今や鉄道には大して関心もなくなってしまい、その真偽を確かめようとも思わないが、ナンバープレートを形式名のないものにして煙室扉ハンドルがD51498のようなタイプだったらかなりイイ顔になる機関車で、昔から一目置いてきた身には少しは気になる存在なのは間違いない(噂はハンドルが換えられるというものではありません)。

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2025年2月12日 (水)

「SL冬の湿原号」③

20日からまた道東方面へ。今回は10日間の長丁場で、衣類やスノーシューなどは宅配便で送り、いつもより機材を多めに持参しようと考えている。このところFマウントのニッコールの出番がなくなっているため久しぶりに使ってみたいから。Zマウントの方がAF速度が速いとはいうが、200ズームと400ミリ以外ならFマウントでも全くと言って遜色はなく退役させるにはあまりにももったいない。生き物を撮影する場合、AFの速度そのものが取り立てて問題になることはなく、そんな些末なことを嘆くよりも被写体を早く見つけることの方がはるかに重要。レンズが古いからAFの合焦速度が劣るとぼやく人も多いが、そんな感想を聞くと腹の底では「分かってないな、このバカ!」と感じてしまう。
まだまだ新品に近い500ミリのF4やF5・6などは切れ味に関しても抜群で、ワシやモモンガなどの撮影には威力を発揮するはずだ。

ところで今述べたように、鉄道撮影と違って動物や鳥を撮るには撮影者が居所を早く見つけなければならない。動物や鳥を扱う雑誌は少ないし、撮影地を記すと現場に人が多く集まって生き物が寄りつかなくなるため、どこへ行けば何が撮れると書かれたものはなく、現地で会った人に尋ねたり(なかなか教えてくれないのは当たり前。それでもそこを聞き出すのが会話のテクニック)、さまざまな資料を漁って撮影できそうな場所を独自に見つけなければならず、今回の旅でも春の撮影に向け、そんな所を開拓しておくことも重要な目的の一つになる。

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1月の道東旅行は動物や鳥をほとんど撮影できなかったため、柄にもなく復活蒸機が牽く「SL冬の湿原号」を撮って無聊を慰めた。とは言っても標茶から釧路に戻る下り列車はC11が逆向きで牽引に当たるため撮っても仕方がないから釧路からの上り列車のみしか撮る意味はなく、大した暇つぶしにはならなかったが、釧路発の時刻が11時すぎのため、朝風呂に浸かってからも悠々間に合うのは楽でイイ。まだ蒸気機関車が現役だった頃、一日に何本かのSL牽引列車が走っていてガツガツするまでもなかった時代を思い出す。

釧路湿原の一部を見渡せる有名な撮影地も、すでに撮る人は撮ってしまったのか、空いていてのんびりしたもの。列車を待つ間も眼下にキタキツネやエゾシカ、タンチョウが出没し、どちらかというとSLよりもそちらに気を取られていたが、釧路湿原駅を発車する汽笛が耳に届くに及んで一脚に付けたカメラのシャッター速度や絞り、フレーミングを線路に合わせてスタンバイ。400ミリでここまで引きつけた後は別のカメラに持ち替えて110ミリ程度で絵はがき写真を撮った。欲張って2台で撮っても短いレンズで仕留めたものなどRAW現像する気もないのに、そこは元鉄道ファンの性。列車が接近すれば煙の出具合がもっとマシになるかもしれないと淡い期待も抱いてしまう。

それにしても400ミリのF2・8、以前はもっと重たかったように思うが、最近はずいぶんと軽量化されたうえ解像力も格段に向上し、さらにはテレコン内蔵なのだから非常に重宝する。

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2025年2月 3日 (月)

「SL冬の湿原号」②

「鉄道ジャーナル」が2025年6月号(4月21日発売)をもって休刊となる。この話が今はもう鉄道趣味から遠ざかっている自分の耳に入ったのは昨年の暮れのこと。ジャーナル誌は鉄道車両そのものよりも路線や歴史などに関する記事が多く、竹島紀元編集長が退役後は全くと言っても良いくらい買ったことはなかったものだから、あまり目を通していなかったが、休刊が正式に発表されてみるとやはり寂しい。
筆者が最初に「鉄道ジャーナル」を買ったのは、たしか1970年のことだったように記憶しているが当時はまだSLブーム。月例の写真コンテストには稚内の窪裕文氏や名手・原京一氏らが毎月なにがしかの賞を取っていて、それらの写真にずいぶん刺激を受けたもので、その後の「列車追跡シリーズ」などからも様々な知識を得たのが忘れられない。SLが全廃後はほとんど購読することはなくなっていたが、それらの記事が収録されているものは今でも大切に書棚に並んでいる。

あの時代の趣味誌はジャーナルや「鉄道ファン」「鉄道ピクトリアル」で、ほかにはキネマ旬報社から「蒸気機関車」が出ており、自分と同じ世代のファンはそれらの雑誌から大なり小なり影響を受けているはず。だから今般、その一角が消えることは非常に残念。今年の7月以降は書店の鉄道雑誌が並ぶコーナーに行ってもジャーナル誌が平積みされている、これまで当たり前だった光景は見られなくなると思うと、手元に残った数十冊のジャーナル誌がいよいよ愛おしくなりそうだ。

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動物を撮影するようになってまだ夜明け前の撮影地に車で到着したときにいつも忌々しいのは、エンジンを切らなければドライバーの意思でライトを消せないこと。ヘッドライトについては消灯できるがスモールランプは消せず、夜明け前から活動し始めている動物を驚かせたり、場所によっては近くの民家の方に迷惑をかけてしまう場合もあっていつも気が引けてる。もちろんそばに家がある場合はエンジンを切るのはマナーだが、民家がなく真冬の氷点下にもなる山中ならヒーターを切りたくないからエンジンをアイドリング状態のままにしておきたいことだってある。
また、自分の住んでいる横浜市内でも路上に一時車を止める際、ヘッドライトを減光あるいは消さないまま駐停車している車も多くまぶしく、対向車に対する配慮に欠けたドライバーも増えて非常に不快。

おまけに暗い夜道では対向車が来なければライトが勝手にハイビームになったりしてドライバーの意向は反映されず、北海道の夜道を運転していたときに何度か危ない目に遭ったもので、こういった過剰な装備を付けるならそれを解除できる機構も組み込んでほしいものだ。何もかも車がやってくれるというのは初心者やサンデードライバーには良いだろうが、それが仇になるようなケースもあることをメーカーの人はもっと知るべき。新型車を送り出す側は気の利いたような装備を開発したような気分になっているのかもしれないが本来、人間自身が配慮しなければいけないような行為まで自動化するのはバカな人間が増えることを助長するだけだ。

今やアイドリングストップなどというものは、いたずらにバッテリーを傷めるだけで不要との意見が多いことなど、その一例ではないか。

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自分でもまさかこんな有名撮影地に行くとは思ってもいなかったが、なんだかこの「SL冬の湿原号」のお先は真っ暗のようで、いつ運転が中止されるかわからないため、重い腰を上げてポピュラーな撮影地に立つことにした。なにしろ災害で線路が流されたりすればすぐに廃線にしてしまう今のJR北海道。もしC11に大きな故障でもあれば直ちに運転取りやめなんていう事態だって想像できるのだから、自分の目の黒いうちに有名撮影地でごくごく当たり前の写真を一枚ぐらい残しておいても良いだろうと判断した。いまのところ雪を見たさにやってくるインバウンドの旅行者が貸し切り列車を仕立てることもあって乗車率自体は高そうなので、のんきにしていても良さそうだが何が起きるかわからない。せっかくこの季節、釧路湿原に出向いたリタイア鉄チャンとしてはしゃかりきにならないまでも気にかけるのは不思議じゃあるまい。

また、この前日と前々日は大雪ながら水分の多い雪で気温はそれほど下がらず、温かいSLを遠く離れて俯瞰撮影などすると靄がかかってしまいそうだから天気や風の強さを見て滞在中、この日が俯瞰には最もマシだろうという判断も働いた。そしてさらに昨年買った400ミリ F2・8をまだ鉄道撮影に使用したことがなく、その性能を確認するために遠目からの撮影を一度体験しておきたいといった思惑も加わった。

現地に着いたのは列車通過の1時間半ほど前。目の色を変えた鉄チャンどもがわんさか先着しているかと思ったらまだ三脚は3本ほどしか立っておらず予想は外れたが、釧路川鉄橋で撮影してから先回りしてきた連中が到着すると、列車通過時は丘の上と下、踏切周辺で25人ほどになった。

この程度の高さからの撮影を「俯瞰撮影」というのはおこがましいが、これよりも列車が小さく写るような俯瞰撮影は願い下げ。蒸気機関車を撮りに行っているのに煙さえ見えれば良しとしてしまうような絵は真っ平。

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2025年1月29日 (水)

「SL冬の湿原号」①

今回の道東の旅では予想通り、生き物の撮影に関しては大した収穫はなかったものの宿泊先が素晴らしく大満足。一泊目の「あかん鶴雅別荘 鄙の座」は値段も値段だから当然にしても全体で25室のみでインバウンドのうるさい観光客など皆無で静かなうえサービスも上々。部屋の露天風呂や食事もふくめて非常に快適な時間を送ることができた。道東としては珍しい大雪に見舞われ外出を見合わせても、チェックインからチェックアウトまで館内ですごすことに些かの不満も感じなかった。
その後に泊まったホテルも想像をはるかに上回る客室、大浴場、食事でこれまたビックリ。あまり知られていない宿だし部屋数も少ないから、ここに名前を記してしまうと今後、予約が取りにくくなるおそれもあって割愛するが、さっそく次回もここに泊まろうと春の旅行計画を練ろうと考えている。
実に良い旅だった。

前述の通り初日、2日目は大雪ながらSLファンには僥倖となったようで、かく言う自分も動物の撮影はほぼあきらめ手軽な場所でC11牽引の「SL冬の湿原号」をチャチャッと撮ることができた。復活した蒸気機関車には強い魅力を感じないが、道床まで積もった雪の中を走るSL撮影は久しぶり。生き物の撮影をすることに比べりゃ、時間通りやって来る列車撮影は非常に楽。寒さも感じず2日続けて撮ってしまった。

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旅行から帰る日、中居正広とやらの女性問題でフジテレビの記者会見を空港のテレビで見かけた。その時点で開始からすでに3時間。帰宅してからもまだやっていて延々10時間に及んだようで呆れてしまった。

芸能人のこの手のスキャンダルなど、こんなに放映する必要があるのか。もはやスキャンダルそのものよりもフジテレビの事後の対応や前回の記者会見に焦点は移っているにしても、単なる「ガス抜き」のための長時間会見としか映らない。得体のしれないユーチューバーなど、記者会見のマナーも知らない有象無象まで集まって、論旨の定まらない質問をダラダラとぶつけている姿に小学校の「児童会」のような印象すら受けた。
また、名だたるマスコミの記者も自社の幹部には平素、ろくろく意見や異論も唱えられないくせに、相手が他社なら偉そうに声を荒げるのだから惨めったらしい。尻尾を後ろ足にはさみながら後ずさりしつつ吠えている弱っちいイヌのごとき。他人、特に有名人だったり大手企業の失態をSNSなどで袋叩きにしていい気になっている連中の縮図のようにも見え、質問を受ける側も質問する方も「どっちもどっち」の質の低いバラエティでしかなかった。

しかしこんな話、そもそも芸能界や女子アナ、IT成金らの間ではゴロゴロ転がっていることは現役時代から聞き及んでいたが、しょせんそういう業界なのだ。大騒ぎするまでもなかろうに。

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2025年1月 6日 (月)

東室蘭駅のC5744

2024年の年の瀬は大掃除を済ませ、例年よりも早く年賀状を発送し準備万端で正月を迎えようと思っていたらインフルエンザに感染してしまった。幸い熱は高くならず、咳も酷くはならなかったが元旦はベッドで横にならざるを得ず、本来ならば妻の妹夫婦と昼から酒を酌み交わす予定がパーになってしまってガッカリ。大晦日からやって来た息子も感染を懸念してか、一泊で帰ってしまい寂しい正月だった。まあタミフルを服用せずともすぐに快癒したのは幸いだが、よりによって元旦に微熱が出たのはタイミング悪すぎ。

ところで頂いた年賀状を見ると、今回をもって「年賀状終い」するという人が何人かいたが、ふだんメールや電話でお話しする機会もない人は、これから先のことを真剣に考えた上で決めたのだろうかと不思議でならない。要するにいざとなればメールや電話があるのだから儀礼的な年賀状など無駄だと思っているのかもしれないが日頃、音信のない相手だからこそわずかながらも年賀状でつながってきたわけなのに、それをやめると宣言するのは、大げさに言えば「絶縁宣言」とも受け取れる。自分のような年齢になると、その人が亡くなってもきっと分からないままでいるケースが増えるわけで、そこまで想像を膨らませたうえでの「年賀状終い」なのか疑問だ。親戚の中にもそういう人がいて、個人的には「血のつながりがあっても、もうこの人とは他人となるのだろう」と考えれば、一方的で勝手な言いぐさだという気がしないでもない。

コロナ禍を経験して葬儀にも立ち会えず哀しい思いをした人も多かっただろうに、コロナが過ぎてみればそれを理由にこれ幸いとドライな社会に変わってしまった。個人的には、滅多に会うことができずとも一年に一度の年賀状だけであっても、繋がりを感じていられる方が温かい世の中だったように思えてならない。

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それにしても年末年始のテレビ番組が年々酷くなっているような気がする。スタジオにタレントやお笑い芸人を集め、自分たちだけでワイワイ盛り上がっている姿を視聴者に見せるようなお手軽なものか、一年間のニュースを寄せ集めたものばかりでとても見る気にはなれない。NHKに逃げようと思っても、こちらはこちらで紅白歌合戦の前触れ番組や新しい大河ドラマの番宣ばかりでウンザリ。おかげで毎日のようにやっていたテレビ東京の「孤独のグルメ」が最も無難なチョイスになった。

「年賀状終い」して正月もクソもない世の中になるのなら、年末年始に拘らずいっそいつものレギュラー番組をやってくれた方がまだマシではないかと感じる。

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1971年2月、東室蘭駅で撮影したC5744牽引の普通客車列車。
この頃、ここ東室蘭には駅名とは異なる鷲別機関区が設置されていて、目立たない存在ながらC58の戦後型が2両配置されていたため、それを撮ろうと駅に降り立ったのだが、ホームは凍結しているうえ防寒対策もろくにしていない小学生の身では、駅から徒歩で20分以上もかかる機関区のたどり着けるはずはなかった。

JR化後、最後の夜行寝台列車を撮りに北海道通いしていたころ、持て余した時間を潰しに鷲別機関区に寄りDF200などを撮ったものだが、どれも同じようなスタイルで個性のない機関車ではあまり熱心にはなれなかった。

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2024年12月30日 (月)

人吉駅の重装備D51

かねてから思うのだが裏金問題について「(裏金ではなく)政治資金収支報告書に記載するのを失念していた」と弁明している議員がいたが、それをもって悪意のない「ミス」だったとすませることができるなら、スーパーで万引きして警備員に見つかった現行犯でも「お金を払おうと思っていたが、つい忘れてしまった。これから払います」と言えば捕まらずにすむのかと不思議に思う。政治の世界とは、かくも世間とは乖離したところなのか。
検察も相手が国会議員だと及び腰で立件できるはずはないが、非常に解せない思いで政倫審などを見ている。

石破が来年の衆参同日選挙で野党を威嚇しているようだが(昨日のTBSの放送でトーンダウンしたが)、是非やって欲しいと思う。したたかにしたたかに、まずは自民党をぶっ壊して欲しい。

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今年は4月に仕事を辞め、その後は毎月のように旅行して非常に楽しい年になった。もともと雇用延長を断るつもりだったから、4月以前もたっぷりと有給休暇を消化して北海道で動物の撮影をできたが、やはり仕事を持っていると現地滞在はせいぜい一週間。帰る間際になって動物の動きが活発化するケースもあったから後ろ髪を引かれる思いで飛行機に乗らざるを得ないこともあった。それが、仕事に行かないですむようになれば動物の動きに合わせて滞在を延長するなど、臨機応変の対応ができるのだからありがたい。いっとき、北海道に部屋を借りるなどしてじっくりと撮影に臨むことも考えたが、時間に縛られることがなくなったのだから、そこまでする必要もない。「風の吹くまま気の向くまま」好きなことに取り組めるとあって限られた時間の中でガツガツせずに、コツコツと見られるものを撮っていこうと気分的なゆとりが持てるようになった。

報道カメラマンとして仕事で写真を撮っていた頃は締め切りに合わせて、例え自分自身が満足しない写真であっても見切りを付けて現場を離れなければならないことばかりだったのだから大きな違いだ。何の制約も受けずに好きなだけ写真を撮っていられるという環境は今だからこそ。2025年もそうした環境をもっともっと享受したいと思う。

今回アップするのは小学校4年生の頃に人吉駅で撮った写真。この頃から長い休みに入ると独りで各地をウロウロすることもあった。もちろん時間的制約はあったが、それでも親元を離れているぶん解放感たっぷりで撮影に勤しむことができた。
持っていたカメラも大した物じゃないから、走行写真を撮ってもぶれていたりピンぼけだったりするものが多く、そうしたこともあって駅や機関区での停車中の写真が多い。
大畑越えの重装備D51。もともと自分は集煙装置の付いたSLが大の好みだったが、ベテランファンには疎まれる出で立ちだった。しかしこの人吉機関区配置のD51は例外で、重装備嫌いのファンもここだけは別扱いだったように思う。険しい峠で前と後ろにSLが付いて盛大に煙を吐くことが魅力だったのだろう。この170号機は今も矢岳駅構内に保存されていて、1994年の福岡赴任時代に宮崎出張の帰りに23年ぶりに撮ってきた。スノープローがあればさらに迫力が増したと思われるが雪がほとんど降らない九州では無用の長物。

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2024年12月14日 (土)

SL牽引の最終旅客列車から49年

BMW M4のタイヤに寿命が来たため交換。いつもお世話になっている近所のタイヤ専門店に問い合わせたところ前が265/30ZR20、後ろが285/30ZR20というサイズはミシュラン、ピレリ、ヨコハマしかなく、いずれもサイズが特殊と言えば特殊らしく取り寄せになると言う。そこでこれまで履いたことのないピレリのP-zeroかヨコハマのアドバンのどちらかにしようかと思って調べたところ、アドバンはサーキット用のため硬くて一般道ではあまりにも乗り心地が悪すぎるらしく、ピレリに傾きかけていたら同社は2015年に中国資本となっていることが分かった。そうなると絶対に「中国」は嫌な自分としてはミシュランしか選択肢はない。

そんなわけで改めてミシュランの評判を集めたら、馬鹿の一つ覚えのごとくブリヂストンを信奉していた身としてはビックリするほど評判が高い。ブリヂストンはグリップの性能ばかりに拘ってきたようだが、長く同じ車に乗るなら断然ミシュランに分があるらしいと理解した。
目先の性能に惑わされてグリップ性能を優先するのも結構だが、ブリヂストンのグリップ力は最初のうちだけ。愛車=長く乗るのであればミシュランの方が性能が落ちないということをもっと知るべきだと思う。

でもタイヤ4本でウン十万円。軽くデジカメの、しかもフラッグシップ機に近いボディが買えてしまう。

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今月は北海道に行かないものだからじっくりと「電気機関車EX」の記事を書こうと思ったが、何かとあってけっきょくいつものように提稿がギリギリになってしまった。年末年始の休みも控えているからいつもの月よりも早めに提出するべきなのに申し訳ないことをした。連載させていただいて4年目、毎回こんなことの繰り返しだった。今回の記事を入れてあと3回ほどで連載を終わりにしようと思っているから、せめて最後の2回だけはもっと早く準備しようと頑張る所存。

毎度そう思っているのだが、つまらないブログとは違って、お金を払って買ってくださる読者を思うと恥ずかしくないように推敲に推敲を重ねてしまう。

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かような状況で一昨日は朝から連載19回目の写真をピックアップしていたが、気がついたら今日12月14日は1975年に国鉄線上から蒸気機関車が牽く旅客列車がなくなった日。そんなわけで1971年の2月に室蘭本線で撮った画像を引っ張り出してみた。

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2024年9月15日 (日)

C6029の廃車体

暑さがぶり返す中、ようやく次回の「電気機関車EX」の連載記事を書き上げた。この本、毎月の特集は国鉄時代の電機の特集が多く、よほど考えないとほかの執筆者と同じ機関車について書くことになるから、いつも何を扱うかで悩みに悩む。実際、それさえ決まれば記事を書くのはさほど苦にはならないが、毎度そこに至るまでに時間がかかってしまう。今回も次の記事のタイトルが決まったのが12日夜。昨晩なんとか記事を書き終え今朝、画像データとともに編集長に送付した。

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この数日、自民党総裁選に出馬する候補者の記者会見や討論会を見ていたが、やはり小泉進次郎の底の浅さが目立つ。羅列してもきりがないが、もし自分が首相になったら国会の予算委員会の質疑も経ないで解散を断行し、いきなり総選挙で国民に信を問うというのだから荒唐無稽も甚だしい。国民は予算委や各党党首との討論などを通じて首相としての彼の能力を見極め、それをもって衆院選で判断を下すのだから、まだ実現できるかどうかも分からない総裁選での発言だけを信じて(自民党に)投票しろと言われても、それでは解散どころか衆院選をやる意味はない。果たしてこいつは日本記者クラブでの討論会終盤、会場に湧きおこった記者連中の失笑をどう受け止めたのだろう。リスキリングしなきゃならないのはお前だよ。どうしようもない〇〇さだ。

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1971年の夏、肥薩線・真幸駅で撮ったC6029の廃車体。バカチョンカメラで撮ったもので、こんな廃車体を撮ったからと言って「C60を撮ったことがある」などと言えるものじゃない。せめてナンバープレートでもあれば別だが、ペンキ書きの番号も実際に本当なのかどうか疑わしくもある。廃車されてからずいぶん長く放置されていたように思うが蒸気機関車現役時代、ペンキでナンバーが書かれた廃車体は各地で見かけたものだった。

ただ、ナンバープレートのほかロッドなども外されてはいるが先日、信濃大町市内の公園で見た静態保存機(名ばかりの保存だが)C5694よりはマシな気もする。

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2024年9月 2日 (月)

保存機C5694の惨状

少しは涼しくなることを期待して今月は帯広を訪れる予定。
帯広は3月にも行ったが、今回は久しぶりにエゾナキウサギを見ようと考えている。サケが川に遡上する時期に入るため道東に行けばヒグマの姿も濃くなるが、そちらはもう少し先にして9月はここ4年ほどご無沙汰のナキウサギを優先することにした。それにヒグマは動きも緩慢で表情も乏しく、全身真っ黒とあって絵的にも変化に富む写真をモノにするチャンスは少なく被写体としての面白味はさほど高くはない。実際にクマを見たことのない人に写真を見せれば「凄い!」とか「危なくはないのか?」などと驚かれるが現実はそんなもの。だからいつもはシマフクロウを待っていると(まだ撮れたことはない)、その合間に出てくるから撮ってはいるが、わざわざヒグマ撮影を目的にしたことはない。

実は帯広、近くに知名度の高い観光地があるわけでもなく、全国的にはせいぜい十勝川温泉ぐらいしか知られていないが、市内の緑が丘公園は市民の憩いの場所でリスが走り回り、キツネやフクロウ、モモンガなども見られて一発で気に入ってしまった。食事に関しては海から少し離れているため魚介類についてはまあまあながら、農産物や乳製品はどれも美味だし、いつもお世話になる十勝川温泉のホテル、豊洲亭のコース料理も絶品。モール温泉も湧き出て北海道各地に足を運んできた自分も最ものんびりできる道内随一の場所。楽しみだ。

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台風が低気圧に変わり今日の横浜は朝から青空。久しぶりにBMW M4を走らせて本屋に行き文庫化された小説を買ってきた。
その際、鉄道書籍にも目を通したが、やはり今回も買いたいと思うような本には出会わなかった。月刊誌については最新の情報を見ても気になる車両もなくなってしまっているから、もとより購買意欲など起こるべくもなく単行本コーナーで最近刊行されたものを何点か見たものの、どれも昔撮った写真を羅列しただけの内容で、ページをめくっても変化がなく飽きてしまう。立ち読みするだけでもウンザリするような本にこんな価格で付けて果たして売れるのだろうか?とこちらが心配になるほど。特にEF58の写真集など200ズームクラスのレンズで撮ったものばかりで全てのページに目を通す気になれなかった。もちろん中には良い絵もあるのだろうが玉石混交の様相で、せっかくの良い写真が埋没し目立たなくなってしまったのはもったいない。

人それぞれの価値観は異なって然るべきだと多様性を重んじる時代、どうでも良いことながら残念な思いがしたのはかつて自分自身がEF58を撮っていた頃、大窓機の撮影回数に拘って「質より量」に走りそうになったことを思い出したからだ。

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 先月の旅行中、信濃大町市内の公園で見かけた保存蒸機C5694。見ての通り酷い有様。見つけたときは公園の端に置かれた鉄くずの山に見えたほど。かつて飯山線や長野機関区で現役時代のC56を見ている者としては、こんな扱いなら解体した方がマシだと思ったのは本心。

現役蒸気機関車末期、各自治体はこぞってSLを静態保存したが、50年近くたってメンテナンスを続けず荒れたままになっている保存機は多く、今やそのほとんどがこんな状況かもっと朽ち果てているのだろうと想像する。
地元自治体にも保存した当時の感激など覚えている人もいなくなって、今や補修ための予算もつかず持て余しているのが実情ではないか。クラウドファンディングなどという響きの良い言葉で寄付を募り、きれいな状態になった保存機もあるが、とどのつまり行政の責任逃れのような気がしてならない。
補修された保存機にしてもそのタイミングで屋根などを設けないなら数年たてば再び荒廃するのは明らか。そのときになってまたクラウドファンディングを募っても、もうその頃、自分が見たこともない蒸気機関車の補修に寄付してくれる奇特な人がいれば良いが、そんな方々は先細りになるだろう。ならばいっそここで解体してしまうのも英断なのかもしれない。将来に光明が見えない「延命策」ならば宮城県内各地の静態保存機のように、解体してしまった方がベターだと感じるのは自分だけか。現地を後にする際、C5694が「安楽死」を望んでいるような気がしてならなかった。

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