私鉄

2024年7月15日 (月)

東急8500系8637編成が現役復帰

つまらないEF58の画像ばかりを羅列してしまい、おまけにモノクロ写真オンリーとなってしまったためちょっと気分を変えたい。筆者の地元を走る東急の話題。

ネットを見ていたらすでに本線上から姿を消した東急の8500系がこのほど整備を受け、現役に復帰するかもしれないという情報に行き当たった。そう、コロナが流行っていたころに退役した、ステンレスのコルゲートが特徴の一つだった東急を象徴する電車。沿線に住む自分も普段は電車に興味がないくせに何度も撮りに行ったのはこのブログでも周知の通り。

その中の水色の帯をまとっていた8637編成が東急の恩田にある工場で整備を受け、帯を赤いものに換装されたらしく4両編成として再登場するかもしれないといった記事。10日にその記事を見て翌日、たまたま地元でお会いした同社幹部にその話をぶつけたところ、まさしく本当に波動輸送用として復活する計画があるという。NISA(少額投資非課税制度)のもとで小遣い稼ぎ程度の株式投資をしているから一応、東急の株主だということもあって正直に答えてくださったようで、それをもってさらに知人にその件を確認願ったらやはり同様の答え。それでも念には念を入れもうひと方にも聞いてみたら、やはり答えは同じだった。

よってこの「東急8500系の現役復帰説」は裏付けられたようで、まず間違いないと思われる。
ネットには8月1日未明に9000系に伴われて恩田から長津田に移送されるとも出ているから、再デビューもさほど遠からずか。こどもの国への多客時の臨時運用やイベントなどに使われるのであろう。
5000系青ガエルやステンレスの7000系など数々の名車を輩出しながら現役で走っている車両がなかった東急だけに実現すれば率直に嬉しいと思う。

_dsc9823tif0

| | コメント (0)

2024年5月29日 (水)

初の「いすみ鉄道」撮影

一泊で南房総に行ってきた。妻が見つけたホテルで、経営母体が変わって4月にリニューアルオープンしたらしい。昨年の9月にもすぐ近くの宿へ魚料理を食べに行き、自宅から車で1時間半もあれば行けることを知ったから気楽な小旅行。ただし天気も優れず観光するような場所もないから、温泉と料理以外は特にやることもない。アクアラインが混雑しない早朝に出発したが、14時のチェックインまで時間を持て余しそうだったから、「ならば!」ということで「いすみ鉄道」を見に行くことにした。以前から国鉄当時の気動車を導入し何かと話題の同社だが、すでにキハ28は退役したようだし、平日とあって国鉄色のキハ52も大多喜の構内に留置されていて走行シーンは見られなかった。それでもキハ52によく似たスタイルで黄色の350形は個人的に見て非常に好ましく、走っている姿を長いレンズを使って撮ってきた。もともと鉄道撮影をするつもりはなかったから、出がけにひょっとしたら何か生き物が撮れるかもしれないと、慌てて手持ちで使える500ミリのPFレンズをリュックに放り込み、あとは車に載せっぱなしのニコンD4Sを使ったが、久しぶりの一眼レフはかなり時代遅れに感じ、Z9やZ8の便利さと較べるとかなり色あせてしまった。10年ほど前はこれらのカメラで北海道に夜行寝台列車を撮りに通っていたことを思い出すと隔世の感がある。とは言え懐かしさもこみ上げてきて、今さらながらさまざまな機能を使いこなせなかったことを恥じた。

撮影地は皆目見当がつかず大多喜駅でのキハ52を撮影後、沿線を車で流して見つけた緩いカーブ。500ミリにテレコンを装着して700ミリとして毎度お気楽な正面のアップ。周囲の畑に日本鳥学会が国鳥に選定したキジがいて、それを写したくて車を止めた場所。だいぶ前に自宅近所の茂みの中から飛び出したキジと遭遇したが、それはメスで色鮮やかなオスを見たのは初めて。生き物が撮影できるとは考えてもいなかったからこれはこれでラッキーだった。

それはそうと前述のように350形という気動車、最近の車両ながらレトロな雰囲気が満載で好ましかった。車体の塗装は国鉄時代の気動車とは全く異なるものの、下部に濃い色(緑)が使われ重心が低く映って締まって見える。かつて急行用に使われたキハ55の準急色を彷彿させて、とりわけ幌の付いている側から撮るとなかなかカッコ良い。車体の傷みが進んで先行きが怪しまれるキハ52よりも自分としてはこちらの方が好ましいくらい。走行写真を撮る際にはキハ52の国鉄色の方が周囲の風景とマッチするかもしれないが、この350形を実際に見てそんな感想を持った。

_dsc0146_16031

_dsc0060_16040

_dsc0124_16050

| | コメント (0)

2024年4月21日 (日)

秋田内陸縦貫鉄道の車両

角館は桜が散り始め見ごろのピークを少し過ぎてしまっていたが落ち着いた街並みはやはり素敵で、泊まった武家屋敷ホテルの食事などにもじゅうぶん満足し、楽しみにしていた北上市内の「懸田商店」の鶏のから揚げも絶品、慌ただしい行程ながらも内容の濃い2日間だった。

初日、レンタカーを角館の一つ手前の田沢湖駅で借り、小雨の降る中を角館へと向う途中、秋田内陸縦貫鉄道とクロスする地点に好ましいカーブを見つけ使い初めとなったニコンZ8で翌朝、わずかな時間の中で久しぶりの鉄道撮影もした。
締め切りに迫られた鉄道写真家が絵作りに苦慮した挙句、何とか誤魔化そうとするような安易な場所だが、緩いカーブのアウト側から長いレンズで引っ張れば自分好みになるのではないかと考え、朝食前に通過時刻を見計らって出かけた。しかし立ち位置は自動車専用道路のため車から降りられず、仕方なくグランドレベルにポジションを見つけて撮ったカット。小雨のため新緑に染まり始めた背景の山々が煙ってしまったのは残念。晴れれば順光になるはずの場所で天気さえ良ければ、もう少しマシになったかもしれない。

この気動車と同じ形のものを昨年訪れたときに角館駅でスナップしたものの、その時の車両はボディは青く、あまり印象に残らなかったが、今回の紫色はマッチングが良いように思う。この築堤ももっと暖かくなって雑草が伸びたら撮影は困難だろう。そういう意味ではよい時期だったのかもしれない。かなり久しぶりに撮り下ろしの画像をアップする。

Dsc_0301_15572

| | コメント (0)

2023年11月 4日 (土)

目蒲線開業100年記念列車

記事にしようと考えていたネタがあったが久しぶりに列車撮影をしたので、飛び入りでそちらを先に。もう滅多に旬の鉄道ネタなど記事にすることもないのだし(つまり鉄道撮影に行く機会もないから)、こんな機会でないと…。

一昨日の会社帰り、駅に貼りだされたポスターに目蒲線開業100年の記念列車が走るとの告知を見つけ、購入したばかりの600ミリレンズを試すのに良いチャンスだと考えたのが発端。動物撮影を主目的に導入したレンズで動物よりも動きが緩慢で、レール上をまっすぐに進んで来る、進行方向が決まった列車を撮ってもテストする意味は薄いのだが、祝日で特にやることもないからレンズの切れ具合を確かめるだけでも良いと重い腰を上げた。行先は5年ぶりの蒲田の踏切。2018年の秋に引退間近の東急7700系を撮りに通ったポイントで、午後は自分好みの光を浴びるのが魅力。7700系の撮影時には500mm F4にテレコンバーターを装着して700mmで撮ったが600mmでもいけるだろうと考えた。

カメラのボディ1台にレンズ1本のみで車を使うのはもったいないくらい。第三京浜の通行料は往復¥320だったが、コインパーキングで1時間少々止めただけで¥1200がバカバカしいほど。
それでも多摩川に向かう編成の先頭に貼られたマークは、蒲田側のごちゃごちゃしたデザインよりもシンプルで車体色に似合っていたように思えた。家を出る前からネットに上がった写真を見て、こちらのマーク側から順光で撮れることは確認済みだった。反対側のマークなら出かけるのをためらっただろう。

以下に撮った写真と、緑色に塗られた別の編成をアップする。電光掲示の数字は125分の1以下でないと写らないから、念のため押さえとして後方から狙ったものは500分の1でブレないように保険を掛けた。
ところでこの開業100年のマーク、何となくこの後もそのまま貼付されて走るのではないかという気もする。8500系引退時もしばらくの間、走ったことを思えば根拠の弱い想像ではあるのだが。もちろんそうであっても個人的にはもう撮影に行くことはあるまいが、単純に気になるところではある。

テストの結果、新レンズは軽いのはもちろん、これぐらいの明るさであればPFレンズであってもライトのにじみなどの影響は見られない。解像力もFマウントの500mm F5・6並みで上々。常に持ち歩くべきレンズとなるのは確実。

_dsc2380_12771_20231104081701

_dsc2310_12801

_dsc2254_12810
_dsc24165
下は5年前に撮った7700系。2018年10月21日のもので、今回の列車よりも1時間以上遅い時刻に撮ったため夕日に映えた。この時に600mを使用していたら先頭部は日陰に入ってしまっただろう。本日、再掲するにあたってかなり彩度を落としたが、原画はかなりオレンジの強い画像だった。

| | コメント (0)

2023年9月19日 (火)

南部縦貫鉄道撮影会

青森県・七戸の旧南部縦貫鉄道・七戸駅構内で開催されるレースバスの撮影会、とにかく最高だから是非お勧めしたい。ことしは例年より少し早く10月の8日に開催されるとのことで紅葉には少々早いが、日が暮れてからライトアップされるレールバスは良き被写体で、ありふれた言葉を使いたくはないものの現役時代にタイムスリップしたかのような空間。しかも今どき無料ときているのだから良心的で奇跡に近い。

1997年に事実上廃止となってからもレールバス愛好会の方々の手によって保守され続け調子も良さそう。それに駅構内だけの運転とは言え車庫やホームなども残って舞台装置も素晴らしい。特に撮りたい車両がなくなりつつある年配の鉄道ファンは感激するだろう。自分も2017年の11月に参加し、かなり夢中になってさまざまな写真を撮っている。本来ならば今年も参加したいところだがすでに予定が入っていて諦めざるを得ないのが残念きわまりない。

一つ不安があるとしたら貴重な車両だし、そのうえ無料とくればこれまでよりも人が増えそうな気配もあってトラブルがおきる可能性を否定できないこと。周辺は静かなところで住民も素朴な方々ばかり。そんな場所で新聞やネットのネタになるようなくだらないトラブルが起きないことを願うばかりだ。

ところでここに行きたい理由はもう一つ。七戸町のお隣、十和田市にある馬肉屋「吉兆」。ここは昨年、奥入瀬に行ったときにも寄ってお昼を食べたが、国産の馬肉はとても美味。かつて熊本で食べた馬刺しに勝るとも劣らない。販売もしているが、その日のうちに帰宅するなら良いが現地に泊まると持ち帰るのは難しいから、そのことはお忘れなきよう。

_dsc01882

| | コメント (0)

2023年8月14日 (月)

静岡鉄道1000形撮影会

静岡鉄道1000形の撮影会に行ってきた。ただし「行ってきた」と言っても、あまりの暑さに撮影時間は10分程度。吹き出す汗がとまらず、あとは5分ほど関係者と話を交わしただけ。なにしろ展示してある電車の車体が熱を帯びて、ちょっと触っただけでも火傷しそうなフライパンのような熱さ。短いレンズで撮っていてもよく見ると車体から陽炎が出ているのだから、そんな炎天下で長時間動き回って撮影などしていられない。こっちが焦げてしまう。撮りたいアングルだけに絞ってごく短時間で撮影を完了した。

今回初めて知ったのは、この1000形という電車、デビューから今年で50年になるらしい。取り付けられたヘッドマークを見て気が付いた。その電車がこれから熊本電鉄でもう一花咲かせようというのだから頑丈な車両なのだろう。まあ長距離路線ではないから車両の劣化もそれほど進んでいないことが良かったのかもしれない。熊本電鉄としては良い買い物になったのではないかと思う。

現場にいた関係者が「入場無料ということをファンの方々が喜んでくれて何よりです」と言うので、「少しぐらいなら(お金を)取っても良かったのではないですか?」と聞いてみると「これが本業ではありませんから。いいんですよ」とのこと。

実に誇り高き鉄道会社ではないか!

_dsc8595_11920

_dsc8662_11880

これまでは鉄道撮影と言うと人が画面に入らないように撮ることを意識してきたが、このところ鉄道に対して趣味的な観点が薄らいできたこともあって写真としては人間が入っても良いのではないかと感じるケースがある。もちろん拘りの強い車両であれば別だが、参加することに意義を感じるようなイベントでは人がフレームに入って当たり前とも思うわけで、今回はそうした前提に立って撮影してみた。

上の写真は長沼駅のホームから狙っているが、人が入らないようになるまで辛抱強く待つのも良いが、しょせん車両の周りにはロープが張られ撮影会と分かってしまうのだし、それを入れずに撮ることもできないのだから、参加者が画面に入らないようなシャッターチャンスを待っても大した意味はない。むしろ人を入れた方が自然な気がする。

下の写真はローアングルで狙った。低い位置から撮った方が1000形の顔の良さが強調されると考えたから。また、ラッピングやヘッドマークががない、向かって左の2両だけに絞った方がステンレスの地肌の美しさが際立つ。1000形の前面はなかなか味のある表情だし、この電車を「料理」するなら自分としてはこんなアングルがベストだと判断した。

| | コメント (0)

2023年8月 4日 (金)

CFカードに残っていた東急7700系の写真

NHKを見ていたら埼玉県知事選の政見放送をやっていた。さしたる関心はないのだが立候補者の経歴や政見を聞いていたら、自分の居住する神奈川県よりもはるかにまともな候補者が揃っていて羨ましかった。神奈川の知事選など不倫スキャンダルで恥をかいたバカを筆頭に、ほかのやつもロクなものではなく、棄権するのも意思表示にならないと思って白紙を投じてきたほどだった。
それに比べて埼玉の方々は(少なくとも神奈川県知事選の候補者よりも)はるかにまともな候補者が揃っていて投票に行く意義は高そうに映る。

最近、国政では自民党の松川とか言う女性の国会議員が子連れでパリに研修旅行とやらに行った際に子供を大使館に預けて面倒みさせたり、それを擁護するタレント出身議員の意味不明な発言に批判が殺到しているようだが、非難する暇があるくらいなら次の選挙でそいつらを落選させなきゃね。当たり前のことながら、そんなバカが好き勝手に跋扈するのも自分たち有権者に問題があるわけで、批判すればするほど自らのバカさ加減が招いた結果だと肝に銘じるのが先だろう。

*****************************************************************************************************

車に置きっ放しにしていたカメラのCFカードに記録されていた画像。2018年10月に撮ったもの。すっかり忘れていたがEXIFで日付を思い出した。たしか点検に出していたカメラを引き取った後、会社帰りに後輩に相談があると言われ池上の居酒屋に寄った時のものだ。最初は蒲田で飲む予定だったが、あいにくその日は休みだったために、彼の地元の池上に場所を変えた。地元では人気店で年配の常連が多い店だと言うが、自分としてはほとんど印象に残っていないような、どこの街にもありそうな店。蒲田で続行の電車が7700系であることを見ていたから駅で少し待って撮った写真だ。点検後のカメラの状態を確認するのにも良いタイミングだった。

後輩の相談とは女性問題。経理の女性とイイ仲になったものの、相手がしつこくウンザリしていると言ったどこにでもあるようなバカバカしい話。イイ年の男が一人で後始末もできず人に相談するような事態を招くなら女遊びなどするなよ。情けない。そのうえ見目麗しくもない女性ときては下ネタを聞いても盛り上がらない。ただただ時間の浪費でしかなかった。

つまらない話と大したことのない肴で美味くもない酒を飲んだ後、池上から旗の台経由で帰宅したが、運用を調べると五反田から7700系が来ることが分かり、気分直しに撮ったのが下の写真。このころは翌月に引退するこの電車の撮影のため、何度も蒲田駅近くの踏切に通い詰めていた。夕日がステンレスの車体を赤く染めるのがきれいだったが、7700系がその時間帯の運用に就かない日も多く、天気との兼ね合いもあってチャンスはそれほど多くなかった。赤い帯がない7000系時代よりも、個人的には細い赤帯が入った晩年の方が良かったような気もする。

これ(特に上の写真)を鉄道写真とは呼びたくないが。

_dsc6091_11771

_dsc6103_11871

| | コメント (0)

2023年7月29日 (土)

十三で阪急6300系

けっきょく高崎線開業記念列車の撮影はパス。こんなにクソ暑く、しかも上野発が正午前と、一日の内で最も気温が高い時間帯に走る列車など誰が行くか!(行けるか!) 年寄りとしては寿命を縮めるだけ。不要不急の外出は避けることにした。

結果、ネットに出回った写真を見ると、皆さん炎天下で頑張った割には印象に刻まれる絵をお見受けすることはできず、今回は自らの消極的判断が命の危険を回避してくれたように感じる。

それにしても国内でも屈指の気温が高い熊谷付近を走破する列車。場所取りなどで長時間待機していたファンも多かっただろうに、ぶっ倒れたりした人はいなかったのだろうか。

******************************************************************************************************

ニコンに新型カメラの噂が出ている。Z8が好評なのにもう次のカメラが出るのかと思ったら、どうやらそれはフィルム時代のカメラを模したもので、過去に発売された一眼レフのDfやミラーレスのZfcのようなレトロデザインのものらしい。ただ、今回のものはフルサイズになるようで、デザインもニューFM2のスタイルを踏襲するのではないかと見ている。まあプロの現場に使われるものではなさそうで、どちらかと言えば見た目重視のカメラだろう。きっと女性や若い方々をターゲットにしていると思われる。端的に言えばZfcのフルサイズ版といったところか。発売は迫っていると言われていたが、ここに来て少し先に延びることになったとも聞く。

もう一つはZ6Ⅱの後継機。こちらも当然進化するらしいが、Z8用のバッテリーグリップが使えるものになり、連写速度が速まるのではないかととの噂が出ている。発売は年明けぐらいか。

******************************************************************************************************

2009年からの2年間、大阪赴任時代に撮った写真を整理していたら十三に阪急6300系を撮りにしつこく通った頃の写真が目に留まった。住んでいたところが新大阪だったから頑張れば歩ける距離だったし、電車でも阪急京都線の南方から一駅で手ごろな撮影ポイントだった。電車が淀川の鉄橋を下ってくるシーンが好きで長いレンズをとっかえひっかえしては6300系を繰り返し繰り返し撮ったことを思い出す。

阪急電車が3方面に分岐する駅ゆえ列車の発着が激しく、しょっちゅう手前の電車に被られながら長いレンズを一脚に付けてトライしたが、そんなこともあって訪問回数の割には満足な写真の打率は著しく低く、なかなか思うような絵を残すことができなかった。
電車がもっと手前に来て先頭車が向かって左にカーブする瞬間を、300か400ミリ程度で切り取るのがオーソドックスだったが、だんだん退屈してきてもっともっと長いレンズを携えて訪れるようになっていったころのもの。2月でも電車からの放熱でモヤモヤしているのは、1000ミリという画角のため。

十三は駅前の飲み屋街も大好きで、撮影以外にも会社帰りにしばしば訪れて居酒屋を出た後にトリスバーへとはしごするのをコースとしていたものだ。初めてガールズバーに行ったのもこの街で、関西弁のうら若き女の子とバカ話に花を咲かせたりもして楽しい思い出はたくさんある。
後年、駅前飲み屋街が火災でほぼ全焼した時は本社で現場写真を見たが、よく行ったお店の無残な姿に意気消沈したものだ。

_mg_1739

| | コメント (0)

2023年7月27日 (木)

静岡鉄道の心意気//EF8181の「カシオペア」回送

8月12日、静岡鉄道が熊本電鉄に譲渡する1012号の運転や洗車体験会、並びに撮影会を催す。撮影会には1012号のほかに1000形の3編成も加わるようだが参加無料と聞いてビックリ。今どきこんな大盤振る舞いは珍しく賞賛に値する。

2019年10月に開催された電動貨車デワ1の展示会も参加費が¥100ながら撮影などに良心的な対応をしていただき、もっと料金を上げても良いのではないかとこのブログに書いたが、今度もまた同社の太っ腹に驚いている。昨今のJRをはじめとする各社の撮影会を見ても無料というのは異例で、電車に関心のない身としても駆けつけたくなる気持ちを抑えられない。もし可能だったらほかにも何か目的を作って参加してみようかと考えているほどで、アナクロな言い回しになるが静鉄の「心意気」に応えたい。

ちなみに運転体験会は参加料¥10000で洗車体験会は¥100とのこと。こちらもありがたい料金設定ではないか。盛り上がって欲しい。

******************************************************************************************************

もう2年以上、「カシオペア」を撮っていないが、相も変わらず相変わらずのツアーが続いているようだ。
先日、久しぶりに顔を合わせた社内の鉄道ファンに聞いたところ、以前はたまに見られた日本海側を経由したツアーも最近は設定がなく盛岡や青森と、たまに秋田方面まで走る程度で完全にマンネリ化してしまって撮影する身としては退屈極まりないという。そりゃそうだろう。

さりとて比較的頻繁に走る機関車の牽く客車列車。今となっては若いファンの方々にその希少性は貴重なのだから、涼しくなったら撮りに行ってみようかとも思う。

2016年11月にお仲間たちと水上に旅した翌日、長岡の先まで行って迎え撃った「カシオペア」の回送。日本海側を経由して晴天の越後平野を上ってきた。ここで撮影後、Tさんとともに上越線内まで追いかけたが、この日はほかにも「ばんえつ物語号」用客車と旧型客車の回送もあり被写体は比較的豊富だった。
たまにはヘッドマークのない81号機を撮ってみようと思い立ったのは気まぐれながら、現在最も長い客車の編成は700ミリの画角にもうまく収まった。

_dsc19211

| | コメント (0)

2023年1月27日 (金)

東急8500系電車が引退

大寒波が襲来し横浜ではまだ雪こそ降っていないものの、今が一年で最も寒い日々なのだろう、リビングの床暖房も数日前までの温度設定では、なんとなく頼りない。
とは言え、あと2週間もすれば、これほどまでの寒さも幾分和らいで、そろそろ花粉症が出てくる季節に差しかかる。例年のこととは言いつつ、以降、4月の半ばごろまで不快な毎日が続き、それを思うと嫌な時期がもうそこまで来ている。しかも今年は花粉の量も多いとの予報(毎年そう言うのだが)に早くも気持ちは憂鬱だ。

そんな中、地元の田園都市線から遂に8500系が引退し、これをもってすべての東急線からステンレスのコルゲートをまとった車両が消滅した。

渋谷で生まれ自由が丘で育ち、社会人になってからも東横線の白楽で一時期を過ごし、30年近く前から田園都市線の市が尾を最寄り駅としている身には、わずかばかりとて感慨はある。私鉄に対する興味や関心は皆無に近いため、名車と言われる青ガエル5000系やステンレス7000系でさえ1、2回しか撮っていないくせに、賃貸ではなく持ち家として現在の場所に居を構え、デジタルカメラを使うようになってからは、8500系を新しいカメラの使い初めや、テスト撮影の被写体としてずいぶんと利用させていただいたものだから、当たり前に存在していた道具を取り上げられたような気分にも駆られる。明日からはホームで電車を待っても、もう見慣れたコルゲートの電車が来ないことが日常となるのだ。鉄の塊でしかない鉄道車両であっても、半世紀近くも慣れ親しんできたわけだから消えるのは寂しい。鉄道趣味の分野でも主に撮影をメインにしてきた者としては、8500系を撮るのに適している場所を探すため車窓を眺めることはささやかな「楽しみ」でもあったが、それも明日からはなくなる。車中も淡々と過ごすだけだ。

今回は買い被りかもしれないものの、自分自身がブログに出すまで雑誌等で見たことのない撮影ポイントで撮ったり、長いレンズをチョイスしてチャレンジした画像を再掲してみたい。しつこく繰り返すが大手私鉄車両に明るくない者としては、関連記事などを精査してきたわけではないから既出の場所だったのかもしれないが、そこは与り知らぬこと。

_dsc05700
自宅から車で5分程度の場所にある歩道橋の踊り場は、ウォーキングなどで通っていたことから、かなり以前から目を付けていた。長いレンズに向いている場所であるのは分かっていたから、もっと早い時期に訪れるつもりだったが私鉄への関心度の低さから、なかなか行動に移せず、初めて機材を携えてここに立ったのは2015年の4月が最初。人の通行も少なく撮影している人も見たことがなかった。三脚を立てても問題はないが、一脚でもじゅうぶん。当時はいつ訪れても誰一人として撮影者はいず、何かにつけてここを利用した。2年後の2017年4月、このすぐ目の前にある病院で母が息を引き取ったこともあって最も印象深い地だ。

_dsc24653test

_dsc73132
ここで最初に撮ったのは2008年9月のこと。「北陸」や「あけぼの」を撮りに行って帰宅する際に利用する東名高速・青葉インターのトイレ前。いつもトラックや営業車が停まっていて、一度は田園都市線を撮ってみようと思いながらも、ブルトレ撮影を終えた後ではどうでも良くなって通過していた。それがあるとき、運転中に尿意を催したものだからトイレをお借りして、実際に列車を撮影してみた。最初は念のため交通警察隊事務所のインターホンを押して撮影許可をもらうなど、それなりに気を遣った。田園都市線内でここほど見晴らしが良く、撮影しやすいスポットをほかに知らない。


_dsc14332
会社帰りに電車に乗っていると、鷺沼で急行を退避する各駅停車はここで極端に速度を落とす。けっこうな勾配で、長いレンズで先行き短い「伊豆なつ編成」を狙った。列車の向かって右側には「33」と書かれた勾配標が設置されているため、最初はそれを入れてはみたが、あまりにも説明的すぎるし凡庸だった。そこでもう少し長いレンズを持ち出し、自分の感性に沿ったフレーミングでまとめた。列車を見ればここが急勾配であることは一目瞭然なのだから、何でもかんでも画面に入れれば良いとは思えない。思い切りが悪く、散漫でルーズな絵になってまとまりがなくなる。ホームからの撮影で、もちろん三脚などは使用していない。

以上、とにかく人の多い場所でカメラを構えるのが嫌なものだから、独自に「穴場」のようなポイントを探したが、このブログに少しずつ掲載したためか、徐々に人が増えてしまい不快な思いを味わうこともでてきた。昨年5月の赤帯8500系の団体列車運転の時などは、著しく社会常識を欠如したような奴と一緒になって、道行く人から白い目で見られ、かなり恥ずかしい思いをしたことが忘れられない。
しかしそれすらもう過去のこと。よほどのことがなければ今後、田園都市線を撮ることもなくなるのだろう。

| | コメント (2)

より以前の記事一覧