電気機関車

2024年12月 4日 (水)

キヤノンの古い大口径レンズで撮った61号機

どこぞののんきな通信社がよその会社からの情報を確認せず記事を垂れ流し外交関係にまで影響するヘマをやらかした。他社からの情報を鵜呑みにして自社としての確認作業を怠って記事を配信したのだから呆れるばかりだが、これじや井戸端会議で聞いてきた噂話をまことしやかによそで吹聴するおばさんと同じじゃないの。

それでも人のやること、予想を超えたミスが起きるのも現実。要はこの先、マスコミとしてこれほどの誤報をしながら幹部がどう責任を取り関係者にどんな処分を下すのかが見もの。ほかの業種で商品に異物が混入するなど不良品を流通させたり、あるいはデータの偽装が見つかれば激しく非難する側が、自分の会社の基幹商品である配信記事に重大な間違いがあれば社長の辞任も不思議ではない。水谷という社長が外務省など当事者に謝罪して回っているようだが、それで終わりにするとしたら報道機関としての信用も地に落ちる。このままダラダラと年を越し、新年の挨拶でこういう問題を繰り返さないよう檄を飛ばせば社長に居座れると思っているんじゃないだろうな。

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国際会議での「外交マナー」について「私自身、足らざる部分が多々あったと認識している。謙虚に真摯(しんし)に受け止め、改善に努めなければならないと痛感している」と国会で発言した石破首相。立憲民主党の小川淳也幹事長への答弁。

まあ与野党伯仲の情勢下にあって真摯に議論を交わすのは当たり前だが、マナー云々についていえば国家議員全体が国民の期待を裏切っているわけで、政治家として「国民へのマナー」はどうなっているのか問いたいものだ。しょせん同じ穴の狢。質問者側もいい気になってんじゃねえよと思いながら国会中継を見ていた。

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NHKが火曜日に放映している「うたコン」。昨日3日は石原裕次郎のヒット曲特集だったが、昔からこの男のどこが良いのか理解に苦しんでいた者としては、食事時にこんなデブがいい気になって歌っている古い映像にウンザリしてしまった。
まあ、昔の方々にとってはスターなのだろうが、「西部警察」時代から糖尿病のごとき膨満した人物がカッコつけていることに違和感をもっていた身としては相変わらず理解不能。かと言って最近の、どいつもこいつも同じような顔をした兄ちゃんたちも御免こうむりたいが。

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特段、記す必要もない成田山初詣臨に充当されたEF5861。キヤノンの古くぼろい大口径レンズで撮ったもの。ナンバーや連結器周辺など、強く朝日が当たったところににじみが目立つ。

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2024年12月 1日 (日)

購入直後のブロニカで撮ったEF5853

一泊で湯河原に行ってきた。カメラも持たない安穏な旅。道路が空いていれば自宅から1時間半もかからない距離だから気楽だ。熱海や箱根、伊東となると外国からの客も含めて人が多く落ち着かないが湯河原だと静かに過ごせる。特に今回は湯河原でも奥の山あいに立地する宿だったからなおさらだったが、チェックイン前に食べた昼の鰻のコースが最高だった。

入ったのは富士屋旅館の瓢六亭という食事処。値段はそこそこするが前菜の鰻の煮こごり、刺身からして抜群。特にキンメ、ブリはこれまで食べた中で最高ランクだったし、メインの鰻土鍋ご飯膳はなかなかのもの。こんな言い方をすると自慢しているかのように受け取られかねないが、ここで鰻を食べたら市井のものは食べられないと思ったくらい。ホテルの夕食もそれなりにゴージャスだったが、うまい昼食のおかげで完全に霞んでしまった。いやはや食の世界は奥が深い。

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来月は道東でも釧路湿原を目指そうと予定を立てた。まだモモンガやワシのシーズンには若干早いが、ブラックフライデーとかのセールでお得なプランがあったため「ならば行くか!」となった。道東入りのほとんどが女満別空港を利用するが久しぶりの釧路空港経由。まだモモンガやワシの撮影シーズンには少しばかり早いが、行ってみれば何か収穫はあるだろうしホテルが釧網線沿いなので「SL冬の湿原号」ぐらいは撮れるはず。家で茫洋と過ごすよりは有意義だ。久しぶりに線路際に立つことになりそう。

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かつて前面に光が当たっていない状況下で大窓のEF58を撮影することには極力避けていたが、時間的な制約などやむを得ないない場合でも忸怩たる思いは強かった。茶色の61号機の場合は日陰になる前面がつぶれてもプリント時に多い焼きなどすれば、まあ許せるものもあったが、一般色の機体については撮影する前からろくな写真にならないだろうと諦観していたものだ。

これもその1枚。1978年8月26日の荷物36列車で場所は大井町~品川。しばらく前の「電気機関車EX」でEF66の「富士・はやぶさ」の写真を載せていただいたが、そこと同じポイントだ。
この日、実は新宿の「カメラのさくらや」でブローニー版のゼンザブロニカEC-TLを購入し、それで最初に撮ったのがこの写真。記憶によれば新宿の帰りに祖父母の家でカメラの箱を開け、フィルムを装填して大井町へと向かったことを思い出す。53号機が充当されることは知っていたから、この列車を「使い初め」にしようと考えた。左右逆像のウエストレベルファインダーに慣れていないことから手持ち撮影した結果、大きく傾いてしまいトリミングで水平にした。現像してみるまでもなくミスに気づいていたから、それを取り返そうと直ちに品川に向かい汐留から単機で戻ってくる53号機を撮り挽回しようと試みたが、やはり列車を牽いている姿でないと埋め合わせはできなかった。

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2024年11月 8日 (金)

上越・羽越線経由のカシオペア運転

あの宮内庁が101歳になる三笠宮百合子の容態が悪化したと発表した。入院後、8カ月にもなって、ここへ来てこのような発表があると言うことは延命措置を中止するという意味と解釈できる。英国訪問中の孫の彬子も帰国するからには、数日の間に死去が発表されるものと考えられる。

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11月30日の秋田行きカシオペアツアーは久しぶりに上越、羽越線経由で運転されるとの話を頂いた。それによると上野発の時刻は22:30~23:00の間らしく、上越線内での走行シーン撮影は難しいながらも、おそらく前補機にEF641000が使用されるであろうとのことで、久しぶりの機関車重連による長い編成の客車列車となるもよう。秋田着が翌朝の11:00頃となっているため、途中駅(おそらく羽越線内の駅)では長時間の停車が行われるはずで、昨今は面白いネタのない撮り鉄には久しぶりに注目されることだろう。特に返し(復路の回送)のスジは気になるところで、往路と同じ経路であるなら上越線内で撮れるかどうか気になるが、日没の早い季節ゆえ微妙だろう。

個人的に面白いと思っているのはツアーのコースの中に岩手県・湯川温泉の高級旅館「山人(やまど)」が入っているところ。ここはどの部屋にも温泉があり、食事も貸し切り露天風呂(時間制)も素晴らしく、そのもてなしの良さに惹かれ何度も訪れたところ。今年も4月に行ったが、このコースを選んだ人はきっと満足するはずだ。

今や無職の身。カシオペアの運転時刻によってはひさしぶりに撮影に行っても良いかとも考えているが、重い腰が上がるかどうかは天気と気分次第だ。

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2024年10月15日 (火)

「あまぎ」とすれ違う61号機(「あまぎ」に被られた61号機牽引の列車)

強烈な体調不良でここしばらく何もできず、そのうえもはや関心の薄れた鉄道のブログを更新するどころではなかった。連休が重なり病院もやっておらず、ようやく今日になって薬をもらえて多少回復し久しぶりにブログを開いたところ、更新が途絶えていたにもかかわらず多くの方々がアクセスしてくれたようで、ようやくやる気が出てパソコンに向かった。
ザッと言えば食べたものの中に異物が入っていたことが原因らしく、数日前の夜中などは吐き気が酷く、血液まじりの吐瀉物が出て焦ったがどうにか落ち着き普段の生活に戻りつつある。

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それにしても本日、医者に処方してもらった薬を薬局に受け取りに行ったら、前の高齢男性がジェネリック薬品についての知識が無く、根掘り葉掘り薬剤師に質問しまくっていて30分も待たされてしまった。体調が悪く、早く薬を飲みたいと待っている患者が並んでいることなど眼中にないらしい。皆、呆れた顔をしてイライラしているのが手に取るように分かる。薬剤師もお年寄りゆえか、丁寧に仕組みを解説するのだが、説明を後回しにするような気が利かない。よくバスに乗った後で財布から料金を出す人や、飛行機に乗り込んで、後に続く客のことなどお構いなく自分の荷物を棚に上げるのに時間をかけている人よりも場所が場所だから頭にくる。

折しも総選挙が公示され薬局のすぐ外では立候補者が演説していたが、こういう一般常識や社会情勢に疎い連中が自民党の裏金議員に投票してしまうのだろう。国会議員もロクでもないが、こういう有権者も同様。政治家が悪いのはイコール有権者の多くがバカだから。自分が住んでいる街の民度を目の当たりにして帰宅した。

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以前にも使った画像だが、パソコンのデスクトップにあったので再掲した。

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2024年10月 5日 (土)

EF5861のお座敷列車@東神奈川

撮影対象を鉄道から北海道の生き物へと変えた今、もはや過去の鉄道画像に目を配る時間が激減した。毎日、ハードディスクに収めたデータを見直してはいるものの、チェックするのは動物や鳥ばかり。気がつくとこのブログの更新が滞って、慌てて間に合わせのような絵をチョイスしているが、RAWデータもかなりの量になって画像一覧ソフトで開くにも時間がかかるものだから、つい面倒くさくなってしまう。そもそもフィルムで撮っていた鉄道の画像をスキャンする際にTIFFで50メガ以上で取り込んでいたから、データが開くまでに時間がかかるのも当然。高画質で取り込もうとしたことが今になって仇になっている。いずれ処理速度が速く、容量も大きい外付けのSSDが出たらそちらにデータを移したいとは思うが、今のHDDのような価格になるまでにはもう少し時間がかかりそうで、しばらくは我慢するしかあるまい。

今回撮ってきたナキウサギはモモンガやリスなどとは違って動きにあまり変化がないから、すでに画像処理は完了している。撮影枚数はそこそこの数に及ぶが、岩に上って上空を見上げるポーズばかり。撮れれば上々の準絶滅危惧種だから贅沢は言わないが、すばしっこい割に面白いカットは期待できず、図鑑に載っているような写真ばかり。画像処理していても思いがけない「発見」もなく、早々に完了した。

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動物写真を撮っていると年配のカメラマン(男女問わず)に機材自慢をする方々がけっこういる。やれ自分はキヤノンの全レンズを揃えたとか、ニコンのミラーレスも全て持っているけど慣れた(一眼レフの)D6が良いとか、機材に散財していることを誇る人。正直、こういう人と一緒になると面倒くさくて仕方がない。撮影に使う機材はほぼ決まっているのだから全てを現場に持ち出せるはずももなく、ただただ所有欲を満たしてような連中。こちらのカメラのプロストラップを見て、張り合うように自慢されても、先行き短いオッサンに「羨ましいですね」くらいしか返す言葉はない。特に大口径レンズで撮っている人などは筆者が愛用している軽いPFの600ミリ F6・3を見て、「軽いのも良いけど、やっぱり大口径の方が画質は良い」などと言うのだから返事する気にもなれない。600ミリのF4・0など一度持ち歩いてその重さに閉口した身としては、「そんなこたぁ、とっくに分かってるよ! それよりそんな重いレンズを持ち歩いてたら行き倒れになっちまうぞ」と言いたいところだが、そこはじっと我慢。先日などは「この400ミリのF2・8、凄く気に入ったからもう一本買おうと思う」という人がいて「アホじゃないの?」と喉まで出かかったほどだ。

まあカメラメーカーの知り合いが聞いたら喜ぶだろうが、こういう方々の感覚はどんなものなのだろうか。

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1980年11月8日撮影の9114列車、沼津のお座敷列車。この頃はもう、いくら61号機と言えど客車が12系では、光線状態が良いスジでなければ撮りに行く気力がだんだん希薄になりつつあった。

そんな中で注目したのがお座敷客車やオールグリーン車の列車。いわゆる「旧型客車」の範疇に入る外観だから、これについてはけっこう撮影した。この写真は東神奈川でペンタックス6×7とオリンパスの300ミリを使ったことが記録に残っている。

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2024年9月19日 (木)

無料だった6年前の豪華車両展示会

何気なく過去の画像を見ていて驚いたのは2018年8月25日に大井町の東京総合車両センターで行われたEF5861の公開。当時はまだ自分と同じ世代の人なら当たり前にも思っていたことだが、この車両展示会が無料だったことが、今となっては信じられない。
最近のつまらない車両撮影会だって何万もの参加費を取るのだから、「大物中の大物」であったEF5861がお召し装備で、しかもパンタグラフまで上げて屋外で展示されたのに「タダ」だった事実は6年しか経っていないのに隔世の感がある。コロナ禍を経験した後の世の中の変化の一つなのかもしれないが、当時のJRはまだ「金を取って見せる」ということにガツガツしていないで良い時代だったと懐かしくなる。

今だったら61号機の左右に並ぶEF651052とEF8181だけでも数万円の参加費が当たり前だろうが、6年前の今ごろはこんなゴージャスな展示会が無料で行われていたわけだ。

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2024年9月10日 (火)

お呼びじゃなかったEF58の画像⑰

妻に誘われ一泊で伊豆に行ってきた。特に目的はなく温泉に入り、美味い食事にありついてきた。当初は電車を利用しようと考えていたが、残暑が続いて乗り換えも面倒に感じマイカーを使った。伊豆方面に車で行くのはゴミゴミした熱海市内を抜けるのが嫌で、いつもは避けているが、日曜に下って翌日の午前中に帰るなら渋滞もなく、さほど苦にならないと考えたから。宿はなかなかゴージャスで快適。カメラも持たない旅は楽で、夏の疲れが少々癒えたようだ。

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団体列車の撮影に熱心だった頃、こういう「編成はイイ!」のに「牽引機がクソ!」だと、本当にガッカリしたものだ。まだ高校生の頃で、好きな機関車を好きな列車に充当してもらうようお願いすることなど考えもしなかった時代の写真。もちろん61号機が充当されることを期待していたが、そうは思うように行くはずもない。1977年7月31日撮影。

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2024年8月18日 (日)

お召し列車牽引のEF5861の流し撮り

長野への旅行はちょうど台風の到来と重なったが影響はほとんどなく、むしろ厳しい暑さに参った。特に黒部ダムからさらに上がった立山室堂(むろどう)は太陽を遮るものもなく熱中症になりそうな酷暑だった。遊歩道も石がゴツゴツしていてウォーキングシューズでは歩きにくく、ライチョウを見つけることも叶わない。現地の自然センターで聞いたところ涼しい場所を好むライチョウは、あまりにも暑いために室堂よりもさらに高いところへ移ってしまったようで、むしろ霧がかかるような曇天か小雨の方が見かけるチャンスは高いというから、今回はそれ以上無理をせずに下山することにした。

初めて訪れた黒部ダムは圧巻。まだまだ建設用の機械も進歩していなかった昭和30年代にあのような山奥にかつてないほどの巨大ダムを建設したことに呆れ、驚き、そのうえで賞賛もするが、過酷な工事で犠牲となった人々の慰霊碑を前にすると、当時と現代の労働者の待遇や扱いを「時代の違い」という言葉だけで片づけてはいけないような感慨がこみ上げてきたのも事実だ。
NHKの「プロジェクトX」や映画「黒部の太陽」などで厳しかった建設中の様子はかじっていたが、実際にあの場に行ってみると、とにかくそんな生やさしいものではなかったと実感できる。ここを訪れるつもりなら景色やその規模だけに注目せず、建設に携わった人々の生き様などを想像しながら足を踏み入れるべきだろう。もう少しそんな感性を磨いて再訪したい。

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旅行中、岸田が秋の自民党総裁選に立候補しないことを発表した。このことは妻がスマホで知って教えてくれたが、終戦記念の日の前日に発表したらどうなるか、あのバカは考えが及ばなかったのだろうか。教えてくれた妻に開口一番、自分がそう言ったのは翌日の朝刊がこのニュースばかりを大きく取り上げ終戦の日の記事が隅に追いやられることと、首相として全国戦没者追悼式で読み上げる式辞が空疎なものに聞こえてしまうことを想像したから。実に大した大馬鹿野郎だ。

まあマスコミも、総裁選不出馬の話をもっと早く察知できなかったから、いかに記者どものレベルが落ちているか露呈してしまったが、それにしても特ダネは降って湧いてくるようなものばかりではなく、「ひょっとしたらこの時期だからこそ岸田が退陣表明する可能性がぬぐえない」と山を張って取材していなければ特ダネなんてつかめないわな。お盆休みで世の中が大きく動かない一週間、休みを取ってのんきに構えていたのだろうが、総裁選が近づき岸田の進退に注目が集まっているこの大詰めで、どの社の記者もその気配を感じていなかったか予想できなかったとしたらマヌケばかりだ。しばらく時間をおいて、さも知っていたようにこの前後の官邸周辺の動きを記事にしても自分たちの無能ぶりを宣伝するだけで後の祭り。「ニュース」とも思えない。

それはそれとしても、この岸田という人物、見事なほど情けない首相だった。世襲をもくろんで秘書官にしたバカ息子が首相公邸の階段で組閣時の記念写真のまねごとをしたのは首相の責任ではないまでも、統一教会の問題は進展せず、防衛費倍増の財源について何も語らず、裏金問題も中途半端なまま。それを今になって「裏金問題のけじめをつける」というのは詭弁以外の何ものでもなく、ならばもっと早く辞めていなければおかしいと言われるのも当然のこと。辞任のタイミングをズルズル延ばしてきたおかげに党内の不満が膨らんで総裁選に出ても勝ち目がなくなり、再選されたとしても今度は衆院選に勝利する自信がないものだから詰め腹を切らされるかと、慌てて退陣表明となったのは無様でしかない。まるで「猫」を噛まずして逃げ回る意気地のない「窮鼠」の風で、一国の首相として滑稽極まりない。

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かつて「鉄道ジャーナル」誌に掲載していただいた写真で、このブログの開設当初もアップしたことのある1996年10月のお召し列車牽引のEF5861。「鉄道ジャーナル」の印刷があまりにも暗く、自分で少し色を調えてみた。

実はリバーサルフィルムの写真を最近の趣味誌に掲載していただかないのは、印刷がデジタルカメラで撮った画像の印刷には適している反面、古いリバーサルの印刷には向いていないように感じるから。中には大変見苦しい色のものも散見され、リバーサルを掲載していただくとしたらポジをそのままお貸しするよりも自分である程度、色調を調整したものを提供させていただく方が良いのかどうか逡巡しているから。

リバーサルフィルムでの撮影は今のデジカメに較べると難易度は高く、ちょっとした露出の過不足も致命的な痛手を受けたもの。緻密な計算や勘が働かなかった自分には失敗も多く、かつては印刷で救っていただけたこともあるが、最近はそこまで面倒を見てもらえないのか、先の「鉄道ジャーナル」のような結果になることが怖い。そこで久しぶりに昔の画像をいじってみたというわけ。

この日は往路復路ともお召し列車として61号機が旗を掲げて走ったが、復路は光が往路よりも芳しくないことから、撮影者の少ない側から手持ちで300ミリ F2・8を振ることにした。また、短い単ダマのレンズだと流し撮りをしない撮影者の邪魔になるため線路に近づけず、ある程度距離が離れても61号機を大きく写すことができる300ミリを採用した。
大口径レンズを手持ちで撮影することにリスクを感じたが、実際にやってみると300ミリ程度ならその重さが上下のブレを抑えてくれる。線路上を右から左、または左から右へと一定方向に動く列車撮影の場合、失敗する確率はそれほど大きくないから自分の場合、あまり恐れずにやっている。

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2024年8月10日 (土)

お呼びじゃなかったEF58の画像⑯

8日の日向灘を震源とする地震で気象庁が「南海トラフ地震臨時情報」が発表した。今後一週間以内に巨大地震が起きる可能性が平時よりも高まったということで、必ずしも地震が起きるというものではないが念には念を入れ昨日朝、備蓄用の水などを買い込んだ。長年、報道する側にいた身、大規模災害が起きれば人々がどう行動するかおおよそ見当がつくし、ましてや無職となったのだから時間はいくらでもある。いち早くできることをしたのは当然のことだ。

それにしても同じことを考える人は多く、開店と同時にスーパーの飲料水売り場はごった返していて驚いた。「一人1ケースにしてください」と書かれているのにいくつも買おうとして制止される人、何度もレジに並んで少しでもたくさん購入しようという主婦。なかなか面白い光景が繰り広げられていた。

帰りに車のガソリンも満タンにしておこうとスタンドに寄ったら、こちらはガラガラ。お盆休み前でもあるからもっと混雑しているかと思ったら平穏でビックリ。電気自動車が普及した影響もあるのだろうか? だとしても現状、電気自動車などは充電スタンドが足りないし、電力供給が滞ったら大変だと思うが、こればかりは自分が仕事をしていた時にそんな状況は見ていないから想像がつかない。電気自動車ってそういう意味ではまだまだ災害時に弱いのではないかと感じたが、果たしてどうなのだろう?

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1979年5月4日撮影のEF5830。このころ定期運用のなかった下関の4両のEF58の中の1台。以前の記事にも書いたが4両中、2両が大窓だったから事前情報がなくてもダメ元で見に行ったが、この日は「はずれ」だったわけ。
先台車が鋳鋼製というのが特徴だったが、下関にはほかに29号機という大窓のEF58が存在していたから、この30号機は全く注目されなかった。東京駅に早朝到着する8110列車で、14系客車を12両牽引して上ってきた。

東京駅の東海道線ホームは有楽町寄りも神田寄りもカーブしていて12両もの編成になるとすべてフレームに入れるのは難しく、入れようとするとホーム上にいる人間が入ってしまうこともあり、長い編成の撮影には不向きだった。

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2024年8月 7日 (水)

お呼びじゃなかったEF58の画像⑮

今朝の朝日新聞の経済面にある、パリ五輪で報道陣が使用しているカメラに最近ソニーが増えたという記事。何を今さらと思った読者が多かったのではないだろうか。こんな話、リオ五輪以前から何度も書かれていた内容で今に始まった現象でもなく新鮮味に欠ける。写真入りで5段も割くような記事か? 

きっとこんな既視感のある記事を載せざるを得なかったのは株価の大幅下落や急激な円高で、経済部記者がそちらの取材に手いっぱいになって経済面を埋める記事が足りなかったからだろう想像してしまう。盆暮れは政治や経済界の動きがなくなるから事前にひまネタを仕込んで紙面を埋めるが、まだお盆まで少し時間があるから記者からデスクに記事が上がって来ず、早く提稿された中から慌てて仕立てたようにしか思えない。

それにしてもこんな話はとっくの昔に各社こぞって書いているし、朝日だってオリンピックのたびに掲載してきただろうに。邪推すれば何年か前の古い記事をひな形にして「〇〇五輪」を「パリ五輪」と書き換え、製品名を最新の機種に書き換えただけ。自分が勤めていた会社の記者もやっていたが、ネタを拾えないときに記者が急場しのぎでよくやる手だ。

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来週早々から長野への旅。毎度毎度、北海道も良いが、夏休みで混雑することもあって、静かな時期の北海道を知っている者としては何もそんなタイミングで行くこともなく、ならば気分を変えてたまには近場の信州も良いだろう。

もちろん信州とてこの季節多くの観光客が訪れるが、夏場の北海道は動物の動きも鈍くてあまり写真にならないから、そういう時こそまだ行ったことのない所に行っておけば見聞が広まる。長野の富山、岐阜県境付近はこれまで一度も訪れておらず、ひょっとしたらライチョウを見られる可能性もあるため、比較的早いうちからホテルを予約しておいた。夏毛のライチョウは決して見た目の良い鳥ではないが、北海道でエゾライチョウを撮ったこともあり、本家本元のライチョウのもとを「表敬訪問」したい。

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1980年2月23日、宇都宮で撮影した「八甲田」のEF58152。アルバイトの業務で宇都宮に行くことがあり、少し早めに家を出て駅でウロウロしたときのもの。この少し前から「八甲田」や「津軽」などの夜行急行も旧型客車が12系へと変わり、それ以前の田舎臭い編成から少しは近代化された。もちろん個人的には田舎臭い方旧編成の方が好みだったが普通席でもクーラーが効くようになったわけで、乗客にすれば夏場はずいぶん快適性が向上したと思われる。

すでにこのころはEF58は59号機を残して全機撮り終えていたから、宇都宮に行っても取り立てて興味を掻き立てるものはなかったが、自腹で交通費を払う必要がないのだから当然カメラを持参した。もちろん大窓のEF58など来るはずはなく、学生ながら出張の合間を楽しんだというわけ。
けっきょくEF58は全て撮れたが、東海道方面のものよりも東北、上越筋のものは撮影回数が圧倒的に少なく、中には1度しか撮っていない機体も多い。もともとEF58全機を撮るつもりなどなく、結果的に撮れてしまっただけだから絵的にろくなものは残っていない。

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