機関車以外の車両

2024年11月17日 (日)

今回の函館線事故現場での記録

首相が交代したものの衆院選で連立与党が過半数割れとなって騒がしい自民党。石破首相も総裁選での発言を撤回したりするなどして批判を浴びているが、それにしても身内の議員から首相の責任論が噴出しているザマは滑稽だ。なにしろ自民低迷の大きな理由が裏金問題だったことも顧みず、選挙結果について党幹部の責任を追及する姿はまるで自分たち自身の責任を棚に上げて全く反省していないかのようにしか映らない。もちろん選挙期間中に非公認候補者にまで2000万円を支給していたことは新執行部として責めを受けても当然ながら、そもそもは前任者の岸田がろくに後始末をしなかったことが国民の怒りを買ったのだから、責任を追及するなら矛先を彼らに向けるべきではないかと感じる次第で事の本質を見誤ってはいないか(それともわざと見ないようにしているのか)。

マスコミにしても自民大敗となった感想を岸田にこそ尋ねるべきで、そういった報道がないのだから怠慢としか言いようがない。もちろん岸田だけでなく麻生や二階、あるいは自民党に戻る萩生田や西村らの(選挙結果への)感想も伺いたいが週刊誌も含めて彼らに取材した記事を見かけないのはどうしたことだ。しょせん大手マスコミの政治部とは権力者に配慮するような奴らの職場なのか。
むしろ、そういうインタビューこそ選挙結果が出たら直ちにやらなければ意味がないと思うのだが、どうなっているのだろう???

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北海道の函館線でまた列車の脱線事故が起きた。レールが破断されていたことなどから線路の保守管理に問題があったように推測されるのだろうが、かつて夜行列車を撮影に通っていた際に海峡線の札苅駅で同じような事故が起きて肝心の夜行列車が運休になったときのことを思い出した。当時はもっと頻発していたから毎度けっこう大きなニュースにはなったものの、最近は耳にしなくなっていてJR北海道も線路の保守管理に本腰を入れたのだろうと思っていた矢先。運輸安全委員会の報告を待たなければ何とも言えないが、またしても線路のメンテナンスに原因が見つかれば新幹線札幌延伸後の函館~長万部の存続を話し合う場でも取り上げられるのではないか。

で、それはともかく、このニュースを見ていたら2017年2月に今回の脱線事故が起きた現場の踏切(ここでレールの破断が見つかったらしい)でDF200の下り貨物列車を撮ったことを思い出した。「カシオペア」がDD51からDF200の牽引となり、あまり撮る気力は起きなかったが、とりあえず最後の記録を残そうと訪れたときのもの。翌月に控えたダイヤ改正で函館線の駅がいくつも廃止されるため、この踏切のすぐそばにあった桂川という駅を撮りに寄った。ほかにもこの界隈では姫川、東山も廃止され、翌日の「カシオペア」撮影を前に下見を兼ねてこれらの駅に寄り道し暇つぶししたときの産物。

この踏切はタテに構えればバックに駒ヶ岳が入ったが、あいにく霞んでいたからDF200をアップで撮っている。最近は記事の更新も怠けているため桂川に停車するキハ40の画像とともに掲載する。

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2024年10月 1日 (火)

旧広尾線・幸福駅の夜

9月23日から一週間、北海道に行ってきた。今回は4年ぶりのエゾナキウサギの撮影が目的。後半は妻も合流してお気に入りの十勝川温泉・豊洲亭に泊まり、ご自慢の食事にありつけ大満足。

ナキウサギの方はこの夏の暑さでまだ冬に向けた貯食が本格化しておらず、動きはあまり活発ではなかったが、今年生まれた子どもは人間に対する警戒心が希薄なのか、けっこう近いところまでやって来てアップの写真を心ゆくまで撮ることができた。お決まりのポーズばかりだが、体長15センチにも満たない小型の哺乳類を、そこそこ大きく撮影できたのだから悔いはない。

滞在3日目の25日には意を決して東ヌプカウシヌプリという標高1200メートルの山に登りナキウサギを撮ったが、かなり急な山道を1時間半かけて挑んだ体力はもう来年には残っていまい。一つでも若い内にチャレンジしておいて良かったと思う。何しろ好きなことをやるために雇用延長を断ったのだから遊ばなければ損。下山後、夜になって太ももがこむら返りを起こしたが、何ごとも体が動く内にやっておくに限る。

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自民党総裁選は旅先でも注目していたが、なかなか面白い展開だった。誰が首相になってもしょせんは政治家。総裁選での公約など実行できるはずがないのはガキじゃあるまいし自民党の議員、党員らは先刻承知のこと。ただただ選挙の「顔」として誰がふさわしいかという判断が結果を大きく左右するのは分かり切っていたことだから、立憲民主党の代表が野田になれば自ずと石破に票が流れるのは確実と見ていたら案の定。
また、総裁選に立候補したときの石破発言、「野党との論戦をしっかり経たうえでの衆院解散」が早くも反故にされたなどというのは政治家にすれば朝飯前。もっともらしい言い訳だって準備しているだろう。こんなことは今後もどんどん繰り返されるだろうから、いちいち「裏切られた」と嘆いても意味はない。

それよりも今後は石破が麻生や高市をどう駆逐するのかが見もの。

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帯広空港に下りると毎回立ち寄るのが旧広尾線の幸福駅跡。
駅名だけで知名度が上がった観光地だが、ここに保存されているキハ22は、さすがに観光客が多く来るからメンテナンスも行き届いてカメラを向けたくなってしまう。
今回は帰りの飛行機までの時間が余ったこともあって、夕方に行ってみたらなかなか良い光線だった。その際、あらためて周囲を見回したらライトアップ用の設備があったため暗くなってもう一度訪れて撮ったのがこの画像。グリーンのライトが強烈すぎて、せっかく色づいてきた木々の葉っぱが人工的に見えてしまったため、画像を調整して彩度をかなり落としたが結果はあまり芳しいものではない。

ただ思惑通りに近いものが撮れたので、こんな撮り方も悪くないだろうとアップしてみた。全国に数多保存されている車両も正面方向から長いタマで引っ張れるところが少ないだけにありがたい。

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2024年9月22日 (日)

高松駅のキニ15(モノクロ)

一昨日、所用があって仕方なく新宿まで行ってきた。自宅からだと田園都市線で渋谷に出て山手線に乗り換えるのが最も便利な経路。新宿の人混み、それにバカっぽいガキの集まる渋谷を通るのはかなりの苦痛だったが、時間が惜しいから「東京見物」だと割り切って耐えることにした。
それにしてもどちらの街も相変わらず人が多いのはもちろん、「大人」に見える人間が少ないのも以前と同様。ひたすら文庫本を読みながら周囲の不快な光景には目を瞑って所用を済ませてきたが、久しぶりの人混みは気分的にもヘトヘト。会社を辞めてまもなく半年近くなるが、もはや自分の体もメンタルも、あんな喧噪の中ではもたないということを思い知った。

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昨晩は武蔵小杉で若い鉄道仲間と飲み会。自分を除き皆50代だから「若い」という表現は適切ではないにしても共通の話題は多く楽しく酒を飲んできた。すでに鉄道撮影から撤退した自分としては昔のことしか話のネタはないが、いずれも優しい面々、つまらない思い出話にも耳を傾けてくれて6時間にも及ぶ長丁場もあっという間だった。
皆さま、どうもありがとうございました。

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明日から帯広。今回は4年ぶりのエゾナキウサギ撮影に挑む予定。ほかにリスなども撮れれば嬉しい。
すでに北海道に生息する主な小動物はそこそこ撮り終えているが、年に数回しか訪れないビジターとしては、単に撮ったというだけの絵ばかりで、面白いポーズや仕草はなかなかお目にかかれない。「(北海道まで)来たからには撮らなきゃいけない」という義務感に駆られ、図鑑に出ているような写真ばかりで変化に欠けるものばかり。だからそろそろこの辺で狙いを変え、ありきたりの写真ではなく、もっと表情が豊かなシーンを見たいと思う。

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こういう車両が好き。四国・高松駅で1978年3月に撮影したキニ15。
10系や20系の気動車は鉄道模型で蒸気機関車と並べると良い味わいを醸し出すから、小学生の頃からエンドウやカワイモデルのキハ17やキハ35などを買ったが、こういうゲテモノまで商品化されることはなく、近年になってキットとして販売されてから質の良い完成品が出るだろうと待っていた。

しかしさすがにこんな変わり種を出しても、¥150000以上出して買う人は少ないだろうから、いまだに決定版が出ず残念至極。願わくばU-TRAINSあたりから精密なモデルが出れば飛びつくのに。

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2024年7月15日 (月)

東急8500系8637編成が現役復帰

つまらないEF58の画像ばかりを羅列してしまい、おまけにモノクロ写真オンリーとなってしまったためちょっと気分を変えたい。筆者の地元を走る東急の話題。

ネットを見ていたらすでに本線上から姿を消した東急の8500系がこのほど整備を受け、現役に復帰するかもしれないという情報に行き当たった。そう、コロナが流行っていたころに退役した、ステンレスのコルゲートが特徴の一つだった東急を象徴する電車。沿線に住む自分も普段は電車に興味がないくせに何度も撮りに行ったのはこのブログでも周知の通り。

その中の水色の帯をまとっていた8637編成が東急の恩田にある工場で整備を受け、帯を赤いものに換装されたらしく4両編成として再登場するかもしれないといった記事。10日にその記事を見て翌日、たまたま地元でお会いした同社幹部にその話をぶつけたところ、まさしく本当に波動輸送用として復活する計画があるという。NISA(少額投資非課税制度)のもとで小遣い稼ぎ程度の株式投資をしているから一応、東急の株主だということもあって正直に答えてくださったようで、それをもってさらに知人にその件を確認願ったらやはり同様の答え。それでも念には念を入れもうひと方にも聞いてみたら、やはり答えは同じだった。

よってこの「東急8500系の現役復帰説」は裏付けられたようで、まず間違いないと思われる。
ネットには8月1日未明に9000系に伴われて恩田から長津田に移送されるとも出ているから、再デビューもさほど遠からずか。こどもの国への多客時の臨時運用やイベントなどに使われるのであろう。
5000系青ガエルやステンレスの7000系など数々の名車を輩出しながら現役で走っている車両がなかった東急だけに実現すれば率直に嬉しいと思う。

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2024年5月29日 (水)

初の「いすみ鉄道」撮影

一泊で南房総に行ってきた。妻が見つけたホテルで、経営母体が変わって4月にリニューアルオープンしたらしい。昨年の9月にもすぐ近くの宿へ魚料理を食べに行き、自宅から車で1時間半もあれば行けることを知ったから気楽な小旅行。ただし天気も優れず観光するような場所もないから、温泉と料理以外は特にやることもない。アクアラインが混雑しない早朝に出発したが、14時のチェックインまで時間を持て余しそうだったから、「ならば!」ということで「いすみ鉄道」を見に行くことにした。以前から国鉄当時の気動車を導入し何かと話題の同社だが、すでにキハ28は退役したようだし、平日とあって国鉄色のキハ52も大多喜の構内に留置されていて走行シーンは見られなかった。それでもキハ52によく似たスタイルで黄色の350形は個人的に見て非常に好ましく、走っている姿を長いレンズを使って撮ってきた。もともと鉄道撮影をするつもりはなかったから、出がけにひょっとしたら何か生き物が撮れるかもしれないと、慌てて手持ちで使える500ミリのPFレンズをリュックに放り込み、あとは車に載せっぱなしのニコンD4Sを使ったが、久しぶりの一眼レフはかなり時代遅れに感じ、Z9やZ8の便利さと較べるとかなり色あせてしまった。10年ほど前はこれらのカメラで北海道に夜行寝台列車を撮りに通っていたことを思い出すと隔世の感がある。とは言え懐かしさもこみ上げてきて、今さらながらさまざまな機能を使いこなせなかったことを恥じた。

撮影地は皆目見当がつかず大多喜駅でのキハ52を撮影後、沿線を車で流して見つけた緩いカーブ。500ミリにテレコンを装着して700ミリとして毎度お気楽な正面のアップ。周囲の畑に日本鳥学会が国鳥に選定したキジがいて、それを写したくて車を止めた場所。だいぶ前に自宅近所の茂みの中から飛び出したキジと遭遇したが、それはメスで色鮮やかなオスを見たのは初めて。生き物が撮影できるとは考えてもいなかったからこれはこれでラッキーだった。

それはそうと前述のように350形という気動車、最近の車両ながらレトロな雰囲気が満載で好ましかった。車体の塗装は国鉄時代の気動車とは全く異なるものの、下部に濃い色(緑)が使われ重心が低く映って締まって見える。かつて急行用に使われたキハ55の準急色を彷彿させて、とりわけ幌の付いている側から撮るとなかなかカッコ良い。車体の傷みが進んで先行きが怪しまれるキハ52よりも自分としてはこちらの方が好ましいくらい。走行写真を撮る際にはキハ52の国鉄色の方が周囲の風景とマッチするかもしれないが、この350形を実際に見てそんな感想を持った。

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2024年4月21日 (日)

秋田内陸縦貫鉄道の車両

角館は桜が散り始め見ごろのピークを少し過ぎてしまっていたが落ち着いた街並みはやはり素敵で、泊まった武家屋敷ホテルの食事などにもじゅうぶん満足し、楽しみにしていた北上市内の「懸田商店」の鶏のから揚げも絶品、慌ただしい行程ながらも内容の濃い2日間だった。

初日、レンタカーを角館の一つ手前の田沢湖駅で借り、小雨の降る中を角館へと向う途中、秋田内陸縦貫鉄道とクロスする地点に好ましいカーブを見つけ使い初めとなったニコンZ8で翌朝、わずかな時間の中で久しぶりの鉄道撮影もした。
締め切りに迫られた鉄道写真家が絵作りに苦慮した挙句、何とか誤魔化そうとするような安易な場所だが、緩いカーブのアウト側から長いレンズで引っ張れば自分好みになるのではないかと考え、朝食前に通過時刻を見計らって出かけた。しかし立ち位置は自動車専用道路のため車から降りられず、仕方なくグランドレベルにポジションを見つけて撮ったカット。小雨のため新緑に染まり始めた背景の山々が煙ってしまったのは残念。晴れれば順光になるはずの場所で天気さえ良ければ、もう少しマシになったかもしれない。

この気動車と同じ形のものを昨年訪れたときに角館駅でスナップしたものの、その時の車両はボディは青く、あまり印象に残らなかったが、今回の紫色はマッチングが良いように思う。この築堤ももっと暖かくなって雑草が伸びたら撮影は困難だろう。そういう意味ではよい時期だったのかもしれない。かなり久しぶりに撮り下ろしの画像をアップする。

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2024年3月21日 (木)

降雪下の交換

9年前の今頃、2015年3月15日は北海道での夜行列車撮影に繰り返し通っていた時期で、大阪発の「トワイライトエクスプレス」がこの日をもって最終となった。3月だというのに朝起きたら結構な降雪で宿泊先のホテルのすぐそばで撮ることにして6時に宿を出た記憶がある。雪で遅れるだろうとふんでいたものの「トワイライトエクスプレス」は定刻で雪まみれになってやって来た。着雪でヘッドマークが見えないほど。今のように動物を撮るわけではないから防寒対策も甘く、何とか後続の「北斗星」まで頑張り、ほうほうのていで宿である「しおさい」に逃げ帰ったものだ。すぐに温泉で温まり朝っぱらから一杯やって二度寝を決め込む。夕方の大阪に戻る「トワイライトエクスプレス」の回送についてはもうどうでも良くなったが、再び温泉に入って美味い酒を飲むために雪の中、朝のポイントへと向かった。そのときに500mmで撮ったのがこの183系「北斗」とDF200のすれ違いシーン。ほとんどトリミングしていないから、ちょうど良い位置で撮れたのは思いもよらない収穫。この日一番の絵になったことはすぐに確信できた。

怠惰ながらも長く趣味を続けているとこういう幸運に恵まれることもある。
183系は少し前に消えてしまったが、複線の室蘭本線ではラッキーなすれ違いシーンを何度かものにできたのだった。

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下は先日の帯広空港着後に撮った写真。毎度おなじみの旧広尾線・幸福駅跡に保存されている気動車。当初、撮影する気はなかったが、素晴らしい快晴で順光線の美しさに惹かれて車を止めた。

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2024年2月15日 (木)

長崎駅を発つ気動車混合編成

ニコンZ8の購入を決めた。今回のファームアップが非常に充実したものであり、ちょうど今、メモリーカードのプレゼントキャンペーンが行われていることが追い風になった。数年もすれば、これまでコンパクトフラッシュやXQDカードのように使うこともなくなって、無駄にゴロゴロするだけのカードだが、今買えば¥20000を越えるのだから、これを値引きと考えれば良いタイミングだろう。バッテリーの持ちが不安なのでバッテリーパックもオーダーしたが、これは遠からず発売になるZ6Ⅲにも使えるはずで、もしZ6Ⅲを導入する場合も無駄になるまい。

そろそろ「カメラ終い」をしても良さそうなタイミング。だから購入に当たっては慎重に判断したが、動物を動画で撮影したくなりそうな気配を感じ、静止画を撮らなくなったとしてもしばらくはそちらでも使えるだろう。

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もう亡くなって36年がたつ父の実家は長崎市内だった。斜面にある家は今では伯母が一人で住んでいるが、居間の窓からは下に街並みが見え、わずかながらも長崎特有の情緒を感じたものだった。
幼い頃から何度となく訪れて祖父母や親戚に連れられて市内のグラバー邸や大浦天主堂、中華街などを回ったりしたが、鉄道を撮るようになってからも機会を見て足を運んだ。正直、まだ蒸気機関車が現役だった頃から九州の車両にはあまり惹かれるものがなく、いつも「せっかく行ったのだから」と義務的にカメラを向けていたとはいえ、それでも訪問回数が増えればそれなりにさまざまな車両の記録が残ってはいる。

この写真は1978年3月に福岡に転勤していた父の住まいを足場に祖父母を訪ねたときのショット。大学入学直前で日がな一日、祖父母の家にいても仕方がないのでブルートレインでも撮ろうと出かけた。当時、九州内ではブルトレといえどもヘッドマークは付いておらず、さして注目するほどの被写体ではなかったが、終着駅としての雰囲気だけは良かったものだから暇つぶしにはもってこいだった。20系客車の電源車改造のカニ25や10系寝台車なども客車区で自由に撮影できたし、「みずほ」についてはDD51が重連で牽引に当たっていたことも記憶に刻まれている。

これは2列車「さくら」の出発を撮ろうと駅の浦上方の踏切で待ち構えていたときの余録。どこへ向かう列車なのか記録はないが、「首都圏色」などという小賢しい塗装の気動車すらなかった時代で、寄せ集めのような編成は見ているだけでも面白く映ったものだ。

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2024年1月19日 (金)

583系の東海道線全通120周年記念列車

今回の北海道旅行では3月のダイヤ改正で消える道東地区のキハ40や54を少し撮ってみようと思っていたが、やはりやる気が出なかった。網走から知床・ウトロへと転戦する際に釧網線の斜里付近で斜里岳をバックにキハ54を撮ってはみたものの、何の感慨もなく現像する気にもなれない。そもそもキハ40やキハ54など全盛期でもろくに注目しなかったしまじめに撮ったことがないのだから、「無くなるから撮る」と言ったところで気分は盛り上がらず、義務的に線路際に立ってもロクな絵は撮れない。やはり「好きだから撮る」という気持ちが根底になければ趣味として楽しめない。

15年ほど前に撮ったこの583系による「東海道本線全通120周年記念列車」。この頃は通過4時間前には撮影地に着いて場所を確保し、事前の列車で立ち位置を決めるなど用意周到に列車撮影に没頭していたものだが、今となっては鉄道撮影にそんな情熱を注ぐことなどなくなってしまった。
6両の編成では短すぎるが、ここを583系が通るチャンスなど滅多になかったのだから、是非ともこの場所で超望遠レンズを使いたいと午前4時すぎに起床した記憶が今もなお記録に残っている。未明の時間帯、自宅から20分で着いたら当然、まだ誰もいなかった。

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2024年1月10日 (水)

次のダイヤ改正で道東から消える国鉄型気動車

会社の鉄道ファンの後輩が北海道、しかも道東に行くなら3月のダイヤ改正でキハ40系やキハ54が引退するから撮っておいた方が良いと教えてくれた。国鉄時代をほとんど知らない42歳の彼にとってはかなり大きなネタのようで、仕事の合間にフロアの違うこちらの職場まで新年の挨拶を兼ねて来てくれたのだから大変ありがたい。まして自分のようなロートルの鉄道ファンにまで教えてくださって、ただただ感謝するしかない。せっかくだから時間を見つけて撮ってみようかという気持ちになりつつある。

ただ、恥ずかしながらキハ54と言われて直ちにピンとこなかったのは事実で、一体どんな車両かと彼が去った後に急いでネットで調べなければならなかった。その結果分かったのは、一昨年の冬に石北線や釧網線で撮った車両だということ。しかも一応、国鉄型の気動車ではないか。まあ、自分の知識なんてこんなものだ。

今回掲載した2枚はそのときのもの。まもなく現地に行くから予習がてらRAW現像してみると、汚れや錆がその表情を武骨に盛り上げていて、見ようによっては晩年のキハ20系のような雰囲気も漂い思いのほか味がある。国鉄がJRへと移行するギリギリのタイミングで北海道や四国に投入された車両で、特に北海道の個体はスカートをまとってスノープローもあるから重心が低く感じられちょっぴり重厚感も備わっている。夏はともかく冬の積雪期ならば撮りようによっては単行でもサマになりそうだ。石北線や釧網線ではこの冬限りらしいから時間を割いてみるか。

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いずれも2022年2月17日に網走~呼人で撮影したもの。上は木々の間から700mmで後追いした。よく分からないがこの界隈だとキハ40ないし54が来る確率は高いのではないかと思う。
3月になると積雪が解けて地肌がむき出しになって汚らしく見えるから、撮っておくなら1月か2月が良さそうだ。あくまでも動物撮影のついでに無理はしないで気にかけてみるつもりだ。

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