さらば天賞堂!
暑い日が続くので外出を控えて自宅で参院選の政見放送を録画しながら片っ端から見ている。ろくでもない芸能人が出るくだらないドラマなどよりもはるかに現実的で楽しいのは毎度のことだが、昨今はかつて話題となったマック赤坂氏や羽柴誠三秀吉氏ら〝大物立候補者〟がいなくなり(羽柴氏は2015年没)醍醐味が失せてきてはいる。
とはいえ、それでもユニークな人も少しは立候補しており目が離せないのは今回も同様。考えてみれば現役政治家の失言や暴言も同じ類のものだから、やはり政治家になるにはこういう方々と同じような素質も兼ね備えていなければならないのだろうとも思えるようになってきたのは、少しは物事を冷静に見られるようになったからかもしれない。
熱心に見ている理由の一つはただ面白いだけでなく、政見放送であまりにも非現実的なことを言った人に、果たしてどれだけの票が集まるのだろうということを確認したいから。開票速報を「へぇ~、あんな人にこれほどたくさんの票が集まったんだ」などといった視点で見たいがためで、いわゆるその下準備でもある。
与党過半数割れ必至の20日の開票速報は絶対に見逃せない。10倍楽しめるよう着々と予備知識を蓄えている。
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何気なくモデルスイモンのHPを見ていたら、かつて倶知安機関区に在籍して一部で人気を博した二つ目(ヘッドライト2灯)の9600が天賞堂から再生産されていることに目が留まった。自分自身、だいぶ以前に発売されたモデルを所有しているから、今はどれくらいの価格で販売されるのかと見ると何と¥616000(税込)!!! たまげた!
とうの昔に消えた蒸気機関車のモデルがこんな価格になっても買う人はいるのだろうか不思議でたまらない。まあ、カネのある人は多いし、しょせん少数生産だろうから売れる目算はあるのだろうが、それにしても自分が手に入れたときは¥200000を切っていたはずで、金属製モデルの価格高騰にはあらためて目を見張る。
天賞堂は再生産する度に価格を大幅にアップしてきているが、前回のC5711の時には以前と同じ程度のディテールに押さえてギリギリ¥400000以下で販売したから、この方針が続くのかと思っていたら今回のキューロクは大幅アップ。凄いことになってきたものだ。
素材となる真鍮などの金属が値上がりし、それが製品に影響するのは理屈としては分かっているが同じ模型メーカーでもモデルスイモンやムサシノモデルは納得いく価格設定。時期をほぼ同じくしてモデルスイモンが発売したHOの9600などはやり過ぎない程度のディテールでまとめ上げ、しかもかなり実感的な雰囲気を纏いつつ価格面でも納得できるからその魅力は圧倒的。
ムサシノモデルも社長自身がホームページで語っているように、かなり苦心しながらあれだけの製品をあの価格で世に出しているのは模型店の矜持とも受け取れ、率直に頭が下がる思いだ。
度重なる値上げの影響か天賞堂製品もかつてほど売れなくなって、最近では「もうダメか?」という噂まで出ているようだから、やけになって「ダメ元」の価格にしたのかもしれないがいやはや。もはや模型売り場よりも本業とも言える貴金属コーナーにでも並べた方がふさわしいと思うほど。かつてのブランドイメージに固執せず潔く鉄道模型(特に真鍮製モデル)から撤退すべき時期を迎えているように感じる。
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12年前の7月下旬は暑さにも負けず、まだ定期運行されていた「あけぼの」を撮っていたのだから今考えると50歳を超えていても気持ちだけはまだ若かった。
この日はEF64がプッシュプルで旧型客車の牽引に当たる高崎線開業130周年記念列車や、EF65501の12系列車なども走ったため倉賀野まで撮影に出かけた。現地で撮影を終えて引き揚げようとしたところ上野寄りで撮っていたTさんから電話が入り、「あけぼの」がまだ通過していないとの報告が入った。とっくに通過していなければならない時刻。きっとトラブルが発生し遅れが出たと考えて北浦和に先回りして撮ったのがこの写真。深谷か上尾あたりで機関車が故障し田端からEF81133が救援に向かったもの。
北浦和に着いてもなかなか列車が来ず、炎天下で数時間待ったことを思い出す。陽炎の心配をしながら夏場の午後1時近くまで粘ってようやく現れた。機関車(EF64)の故障だったはずだが、EF64のパンタグラフも2基とも上がっていたのはラッキーだった。
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コメント
Tさん、コメントありがとうございます。ろくに記事の更新もせず開店休業状態のこのブログ、まだ見てくださって感謝しております。鉄道撮影もやっていない身としては面倒くさいし、各社のブログが相次いで閉鎖になっているのを踏まえると、そろそろ店じまいも視野に入れなければならないと考えるようになってきました。ただ、インスタなどのようにほとんど記事もなく、ただただ画像をアップすればそれで完了というような安直な姿勢は好みませんので何とか続けている次第です。今回の記事に書いた天賞堂のように時代の趨勢をモノともせず、いつまで突っ走れるか分かりませんが、まあブログが打ち切りにならない間はチマチマやっていくつもりです。
さて今回は12年前の今ごろ、炎天下の北浦和で撮った写真をアップしてみました。もちろん再掲ですが、あらためて画像を準備していると、あの暑さにも関わらずよく粘ったなと感じました。通常、見ることのできない形の上での「重連」ですが、この日走った高崎線の記念列車などを軽く凌駕してしまうほどの価値のある被写体でしたから当然ながらも、暑さに弱い者としては自分を褒めてやりたい気分にもなります。たしか、ひさし付きのEF81がお好きなTさんとしては133号機の救援起用に喜んでおられたことも懐かしく思い出されます。
国鉄型の機関車が消滅する日も迫り、昔のように仲間とともに撮影に行く機会は激減するかと思いますが、何か被写体となるものを考えて一同で出かける日をセットしたいと思います。
投稿: U | 2025年7月17日 (木) 12時05分
Uさま このお写真があまりに懐かしくて、12年前の「あの日」を昨日のように思い出しました。とにかく「暑かった」ことを鮮明に覚えております。「救援」は、ご乗車のお客さまには申し訳ないですが、我々にとっては滅多にお目にかかれない事ですし、救援機が133でかつ4パンはラッキーでした。余談ですが、6月30日のラストランは、所用があって遠くまで行くことができなかったので、本当に久しぶりにやはり猛暑のラオックス前で見送りました。カシオペアもなくなり「もうここで撮る被写体もないのだろうな」と思うと、一つの時代が終わったのだと、つくづく感じました。
投稿: T | 2025年7月16日 (水) 17時56分