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2024年10月

2024年10月20日 (日)

DE10の「湿原号」

人との付き合いから生き物の写真のインスタグラムを始めて半年。写真をアップして簡単なキャプションを付ける作業は面倒ではないものの厄介なのは、「♡いいね!」をいただいた人にお返しの「♡いいね!」を付けなきゃならないのかどうか迷うこと。ほとんどの人が撮った写真を片っ端からアップしているようで、昨日と同じような写真を羅列しているから変わり映えせず、正直「♡いいね!」に値しないものが多く、単に返礼の意味を込めてそんな評価をするのは自分の流儀から逸脱してしまう。連写した写真を毎日続けて見せられても辟易してしまうだけで、こちらとしては率直に言ってあまり良いとは思えないのに、それが儀礼のようになってしまっているから面倒くさい世界だと感じる。

とは言え、フォローしてくれる人の多くが古くからの友人や仕事上付き合ってきた人、あるいは動物の情報をもたらしてくれる人などで、義理があるからバッサリとは切り捨てられないのも現実。もちろん上手に写真を撮っている人の方が圧倒的に多いのだけれど、中には毎日の食事(主に外食)を載せただけのインスタなどもあり、なぜそんなものを人に見せて嬉しいのか理解に苦しむものもあり、これに「♡いいね!」を付けるのはやや不本意でもある。

そういう観点に立てば鉄道のブログでは同じ列車を連写した写真を同じ記事に何枚もアップする人を見かけるが、この人にとってどのコマがベストなのか撮影した本人の意志が伝わらず、むしろ節操のない人と映ってしまう。カメラの連写機能がアップして一度に何十枚も撮れるからと言って、見る側にすれば変わり映えのない連続したシーンをくどくど見せつけられるのは苦痛以外の何ものでもない。写真のチョイスにもっと真摯に取り組んで欲しいと思うが無理な相談か。

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さて今週からまた道東。動物たちが餌の少ない冬に向けて食べ物を蓄える時期で動きが活発になる。しかも森の木々は葉を落とし、枝に止まった鳥なども木の葉に邪魔されず見つけやすくなるから写真が撮りやすい。今年7回目となる渡道で、毎回一週間以上滞在しているから2024年は少なくとも50日以上は北海道にいたわけだ。かつて夜行列車を撮りに通っていた頃、一回一回の滞在は短かったものの毎月1、2度は行っていたから、それに較べれば回数自体は少ないものの、当時は鉄道一辺倒でそれ以外のことにほとんど無関心だったことを思えば、生き物を撮るようになってからの旅は被写体以外のことにも関心が高くなって、ちょっと「大人の旅」的な感覚も出てきたように感じる。食べ物やホテルの居心地、温泉の質、景色、周囲の人たちとの会話などなど、かつて鉄道撮影で通っていた頃はほとんど現地で金を落とすことはなかったが、今は少しは地元に貢献している気がしないでもない。そんなわけで旅の内容も充実して、ガツガツせずに余裕を持って生き物を追うことができる。ちょっと天気が悪ければ早く宿に帰って露天風呂を堪能し、湯上がりにはホロ酔い気分で撮ってきた写真を眺めながら夕食まで部屋でのんびり過ごしたりと…。
そう言えば旅行中の27日は衆院選の投開票日。すでに期日前投票も終えて旅に出るが、開票速報を旅先の部屋のテレビでのんびりと見るのも、ちょっとした楽しみの一つになりそうだ。

下の写真は昨年2月に撮った釧網線の「冬の湿原号」。C11の調子が悪くDE10が牽いたときのもので、近くにエゾフクロウの巣があるため、それを撮りに行った際に寄ってきた。時間と場所がちょうど良かったから時間的な無駄は感じなかったが、撮り終わった後で「今さらこんな列車を撮って嬉しいか?」と心の中で自問したことを思い出す。以前アップした写真よりも、もう少し短い画角で捉えたもの。

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2024年10月15日 (火)

「あまぎ」とすれ違う61号機(「あまぎ」に被られた61号機牽引の列車)

強烈な体調不良でここしばらく何もできず、そのうえもはや関心の薄れた鉄道のブログを更新するどころではなかった。連休が重なり病院もやっておらず、ようやく今日になって薬をもらえて多少回復し久しぶりにブログを開いたところ、更新が途絶えていたにもかかわらず多くの方々がアクセスしてくれたようで、ようやくやる気が出てパソコンに向かった。
ザッと言えば食べたものの中に異物が入っていたことが原因らしく、数日前の夜中などは吐き気が酷く、血液まじりの吐瀉物が出て焦ったがどうにか落ち着き普段の生活に戻りつつある。

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それにしても本日、医者に処方してもらった薬を薬局に受け取りに行ったら、前の高齢男性がジェネリック薬品についての知識が無く、根掘り葉掘り薬剤師に質問しまくっていて30分も待たされてしまった。体調が悪く、早く薬を飲みたいと待っている患者が並んでいることなど眼中にないらしい。皆、呆れた顔をしてイライラしているのが手に取るように分かる。薬剤師もお年寄りゆえか、丁寧に仕組みを解説するのだが、説明を後回しにするような気が利かない。よくバスに乗った後で財布から料金を出す人や、飛行機に乗り込んで、後に続く客のことなどお構いなく自分の荷物を棚に上げるのに時間をかけている人よりも場所が場所だから頭にくる。

折しも総選挙が公示され薬局のすぐ外では立候補者が演説していたが、こういう一般常識や社会情勢に疎い連中が自民党の裏金議員に投票してしまうのだろう。国会議員もロクでもないが、こういう有権者も同様。政治家が悪いのはイコール有権者の多くがバカだから。自分が住んでいる街の民度を目の当たりにして帰宅した。

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以前にも使った画像だが、パソコンのデスクトップにあったので再掲した。

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2024年10月 8日 (火)

京都駅のDD51お座敷列車

石破首相が裏金問題の議員を次の選挙で非公認とするなどとしたことで自民党議員の一部から不満が出ているようだが、そもそも党が下した処分が甘すぎて国民が納得していないのだから、この程度のことは当たり前。これに対して不満を言うようでは国民に「寄り添っている」(大嫌いな言葉だが)とは言えず、日々報道される記事の中で、誰がそんな発言をしているかチェックしている。

国会での論戦をするまでもなく衆院解散を決断した石破首相には多少失望したものの、裏金議員を非公認とする、あるいは比例代表との重複立候補は認めないとの方針は評価に値する。中には平沢勝栄氏のように総裁選で応援してもらって恩義がある議員も存在するだろうが、いくら仲良しグループであっても切るときは切るくらいの覚悟は必要で逡巡はあるとしても、そこは一国の首相として毅然と筋を通してもらいたいもの。

一方、対象となりうる議員の中には今の段階で不満を爆発させれば、それが報じられて27日の投票に悪影響が出ることを恐れて発言を控えている者も多いはずだから、選挙が終わった後に彼らの不満はもっとあからさまになるだろう。そうした中、裏金問題が多く発覚した安倍派議員から多数の支援を受けた高市早苗がどう動くかは注目で、同派の議員が大挙して議席を失えば今後、首相の芽は潰れるも同然。自民党を出て新党でも結成するかも。なかなか面白い展開になりそうな気配を感じる。

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1978年3月16日、京都駅で撮ったDD51のお座敷列車。機関車の所属は福知山だったが、草津線方面から乗り入れてきたように記憶している。すでに客は降車して構内の留置線に転線したシーン。

この頃はEF58以外の機関車がお座敷列車を牽いてもあまり注目することはなかったから、京都駅でこの列車を見かけてちょっとばかしラッキーだと感じたものだった。しかし今となっては団体旅行という形態はあっても、列車を仕立てるようなツアーは果たしてどれだけあるのだろうか。お座敷列車など車内で宴会をしながら目的地に向かったのだろうから、町内会の面々や職場の仲間など顔見知りが多かったはず。今やそんな濃い人付き合いはご免蒙りたい人が増え、こんな列車が国内各地で走っていたことに隔世の感を覚える。

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2024年10月 5日 (土)

EF5861のお座敷列車@東神奈川

撮影対象を鉄道から北海道の生き物へと変えた今、もはや過去の鉄道画像に目を配る時間が激減した。毎日、ハードディスクに収めたデータを見直してはいるものの、チェックするのは動物や鳥ばかり。気がつくとこのブログの更新が滞って、慌てて間に合わせのような絵をチョイスしているが、RAWデータもかなりの量になって画像一覧ソフトで開くにも時間がかかるものだから、つい面倒くさくなってしまう。そもそもフィルムで撮っていた鉄道の画像をスキャンする際にTIFFで50メガ以上で取り込んでいたから、データが開くまでに時間がかかるのも当然。高画質で取り込もうとしたことが今になって仇になっている。いずれ処理速度が速く、容量も大きい外付けのSSDが出たらそちらにデータを移したいとは思うが、今のHDDのような価格になるまでにはもう少し時間がかかりそうで、しばらくは我慢するしかあるまい。

今回撮ってきたナキウサギはモモンガやリスなどとは違って動きにあまり変化がないから、すでに画像処理は完了している。撮影枚数はそこそこの数に及ぶが、岩に上って上空を見上げるポーズばかり。撮れれば上々の準絶滅危惧種だから贅沢は言わないが、すばしっこい割に面白いカットは期待できず、図鑑に載っているような写真ばかり。画像処理していても思いがけない「発見」もなく、早々に完了した。

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動物写真を撮っていると年配のカメラマン(男女問わず)に機材自慢をする方々がけっこういる。やれ自分はキヤノンの全レンズを揃えたとか、ニコンのミラーレスも全て持っているけど慣れた(一眼レフの)D6が良いとか、機材に散財していることを誇る人。正直、こういう人と一緒になると面倒くさくて仕方がない。撮影に使う機材はほぼ決まっているのだから全てを現場に持ち出せるはずももなく、ただただ所有欲を満たしてような連中。こちらのカメラのプロストラップを見て、張り合うように自慢されても、先行き短いオッサンに「羨ましいですね」くらいしか返す言葉はない。特に大口径レンズで撮っている人などは筆者が愛用している軽いPFの600ミリ F6・3を見て、「軽いのも良いけど、やっぱり大口径の方が画質は良い」などと言うのだから返事する気にもなれない。600ミリのF4・0など一度持ち歩いてその重さに閉口した身としては、「そんなこたぁ、とっくに分かってるよ! それよりそんな重いレンズを持ち歩いてたら行き倒れになっちまうぞ」と言いたいところだが、そこはじっと我慢。先日などは「この400ミリのF2・8、凄く気に入ったからもう一本買おうと思う」という人がいて「アホじゃないの?」と喉まで出かかったほどだ。

まあカメラメーカーの知り合いが聞いたら喜ぶだろうが、こういう方々の感覚はどんなものなのだろうか。

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1980年11月8日撮影の9114列車、沼津のお座敷列車。この頃はもう、いくら61号機と言えど客車が12系では、光線状態が良いスジでなければ撮りに行く気力がだんだん希薄になりつつあった。

そんな中で注目したのがお座敷客車やオールグリーン車の列車。いわゆる「旧型客車」の範疇に入る外観だから、これについてはけっこう撮影した。この写真は東神奈川でペンタックス6×7とオリンパスの300ミリを使ったことが記録に残っている。

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2024年10月 1日 (火)

旧広尾線・幸福駅の夜

9月23日から一週間、北海道に行ってきた。今回は4年ぶりのエゾナキウサギの撮影が目的。後半は妻も合流してお気に入りの十勝川温泉・豊洲亭に泊まり、ご自慢の食事にありつけ大満足。

ナキウサギの方はこの夏の暑さでまだ冬に向けた貯食が本格化しておらず、動きはあまり活発ではなかったが、今年生まれた子どもは人間に対する警戒心が希薄なのか、けっこう近いところまでやって来てアップの写真を心ゆくまで撮ることができた。お決まりのポーズばかりだが、体長15センチにも満たない小型の哺乳類を、そこそこ大きく撮影できたのだから悔いはない。

滞在3日目の25日には意を決して東ヌプカウシヌプリという標高1200メートルの山に登りナキウサギを撮ったが、かなり急な山道を1時間半かけて挑んだ体力はもう来年には残っていまい。一つでも若い内にチャレンジしておいて良かったと思う。何しろ好きなことをやるために雇用延長を断ったのだから遊ばなければ損。下山後、夜になって太ももがこむら返りを起こしたが、何ごとも体が動く内にやっておくに限る。

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自民党総裁選は旅先でも注目していたが、なかなか面白い展開だった。誰が首相になってもしょせんは政治家。総裁選での公約など実行できるはずがないのはガキじゃあるまいし自民党の議員、党員らは先刻承知のこと。ただただ選挙の「顔」として誰がふさわしいかという判断が結果を大きく左右するのは分かり切っていたことだから、立憲民主党の代表が野田になれば自ずと石破に票が流れるのは確実と見ていたら案の定。
また、総裁選に立候補したときの石破発言、「野党との論戦をしっかり経たうえでの衆院解散」が早くも反故にされたなどというのは政治家にすれば朝飯前。もっともらしい言い訳だって準備しているだろう。こんなことは今後もどんどん繰り返されるだろうから、いちいち「裏切られた」と嘆いても意味はない。

それよりも今後は石破が麻生や高市をどう駆逐するのかが見もの。

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帯広空港に下りると毎回立ち寄るのが旧広尾線の幸福駅跡。
駅名だけで知名度が上がった観光地だが、ここに保存されているキハ22は、さすがに観光客が多く来るからメンテナンスも行き届いてカメラを向けたくなってしまう。
今回は帰りの飛行機までの時間が余ったこともあって、夕方に行ってみたらなかなか良い光線だった。その際、あらためて周囲を見回したらライトアップ用の設備があったため暗くなってもう一度訪れて撮ったのがこの画像。グリーンのライトが強烈すぎて、せっかく色づいてきた木々の葉っぱが人工的に見えてしまったため、画像を調整して彩度をかなり落としたが結果はあまり芳しいものではない。

ただ思惑通りに近いものが撮れたので、こんな撮り方も悪くないだろうとアップしてみた。全国に数多保存されている車両も正面方向から長いタマで引っ張れるところが少ないだけにありがたい。

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