キヤノンの関係者によればもうすぐ発表されるフラッグシップ機(名称がR1なのかは不明)の画素数は2400万画素らしい。高感度性能を重視したために、この程度の画素数が落としどころになったようだが、それでもせいぜい(高感度は)ISO102400のようで飛躍的な発展とはならないのではないかと推測する。AFに関してはそこそこ進歩があるようだから、これに飛びつく層もいるだろうが、画素数についてはこれまでフラッグシップとしての役目を果たしてきたR3から激減するらしく、動物や鳥などのネイチャーフォトを撮っている身にはさほどの魅力は感じられないのではないか。
なにしろ生き物の撮影は近づけないケースが多くトリミングせざるを得ないものが多い(筆者はトリミングというものについては、しないで済むならそれに越したことはないが当然するべきものだと考えている)。だから画素数が現在主流の4000万画素半ばから半減されるとしたら、トリミング耐性も厳しくなるわけで、これは生き物を撮っている人たちには辛いはず。無節操に新しいカメラに飛びついても(トリミングした後の)画質が悪くなる可能性があるものを大枚100万円(実際、R1はそんな価格になるようだ)も出して導入しても喜べるか大いに疑問だ。
まあ2400万画素とは言え、それがどんなセンサー方式で採用されたかまでは聞かなかったから、キヤノンユーザーは筆者のこれだけのネタで早くも失望することもないとは思うが、この話が現実だとしたらそんなボディを買うよりももうすぐ発表になるであろう180~400ミリ(画角については未定)など、交換レンズに投資した方が利口な気がする。
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この秋、営業運転を終了する高崎の機関車群。9月にお別れ運転があるようで、お仲間からお誘いも受けている。まあ機関車ファンとしては引退に当たってお祭りとして参戦するのも「けじめ」なのだが、今ひとつ気が進まない。大勢の「にわか」をふくめた鉄チャンが詰めかけ、先日の大宮車両所での部品販売会のように撮影現場が混乱して新聞沙汰になるであろうことは目に見えているし、なにしろあの区間では撮影地も限られて面白味もなく、さらにはまだ暑さも厳しいから満足感よりもストレスの方が大きそうだ。
だから「最後だから…」と、こういうイベントに出かけて、これまで満足な写真が撮れた経験が非常に少ない者としては躊躇している。
やる気満々の方々は運転日が休日なのだから、もう沿線のホテルを予約するなり準備しているのだろうが(貧乏ったらしく車中泊を考えている人も多いかも)そろそろ自分も身の振り方を考え始めなければ。
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「電気機関車EX」の連載初回にも書いたとおり目撃したEF58中、最も気に入っていた69号機。広島配属時代は住んでいた関東地方にまで定期で上ってくることはなかったが、61号機に次いで2番目に撮影回数は多い。
列車を牽いている姿を長いレンズで撮るのが何より好きだったが、一方でこういう停車中のシーンも撮りたくてずいぶん、そんな機会がある運用を把握することに努めたものだ。
これは1979年3月に広島駅でのもの。柳井まで単機で下り、そこに疎開していた旧型客車を下関まで廃車回送するときの運用で、同じ日の同じタイミングでお座敷列車を牽いて、やはり大窓の64号機が岡山方面に向かう運用と重なった。どちらを撮るか迷った日の一枚。けっきょく撮影回数の少ない64号機をチョイスしたが、理由はそれだけではなく、上り列車の方が光が良かったことも大きい。
ゼンザブロニカEC-TLで撮ったが、ちょうど雲がかかって思いのほか撮影環境が良くブローニーフィルムを一本使い切ってしまった。
列車の先頭に立つシーンよりも地味な記録だがじっくりと、そして少しでも好きな角度を考えながら撮れたことを今でもはっきりと思い出す。
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