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2024年5月

2024年5月29日 (水)

初の「いすみ鉄道」撮影

一泊で南房総に行ってきた。妻が見つけたホテルで、経営母体が変わって4月にリニューアルオープンしたらしい。昨年の9月にもすぐ近くの宿へ魚料理を食べに行き、自宅から車で1時間半もあれば行けることを知ったから気楽な小旅行。ただし天気も優れず観光するような場所もないから、温泉と料理以外は特にやることもない。アクアラインが混雑しない早朝に出発したが、14時のチェックインまで時間を持て余しそうだったから、「ならば!」ということで「いすみ鉄道」を見に行くことにした。以前から国鉄当時の気動車を導入し何かと話題の同社だが、すでにキハ28は退役したようだし、平日とあって国鉄色のキハ52も大多喜の構内に留置されていて走行シーンは見られなかった。それでもキハ52によく似たスタイルで黄色の350形は個人的に見て非常に好ましく、走っている姿を長いレンズを使って撮ってきた。もともと鉄道撮影をするつもりはなかったから、出がけにひょっとしたら何か生き物が撮れるかもしれないと、慌てて手持ちで使える500ミリのPFレンズをリュックに放り込み、あとは車に載せっぱなしのニコンD4Sを使ったが、久しぶりの一眼レフはかなり時代遅れに感じ、Z9やZ8の便利さと較べるとかなり色あせてしまった。10年ほど前はこれらのカメラで北海道に夜行寝台列車を撮りに通っていたことを思い出すと隔世の感がある。とは言え懐かしさもこみ上げてきて、今さらながらさまざまな機能を使いこなせなかったことを恥じた。

撮影地は皆目見当がつかず大多喜駅でのキハ52を撮影後、沿線を車で流して見つけた緩いカーブ。500ミリにテレコンを装着して700ミリとして毎度お気楽な正面のアップ。周囲の畑に日本鳥学会が国鳥に選定したキジがいて、それを写したくて車を止めた場所。だいぶ前に自宅近所の茂みの中から飛び出したキジと遭遇したが、それはメスで色鮮やかなオスを見たのは初めて。生き物が撮影できるとは考えてもいなかったからこれはこれでラッキーだった。

それはそうと前述のように350形という気動車、最近の車両ながらレトロな雰囲気が満載で好ましかった。車体の塗装は国鉄時代の気動車とは全く異なるものの、下部に濃い色(緑)が使われ重心が低く映って締まって見える。かつて急行用に使われたキハ55の準急色を彷彿させて、とりわけ幌の付いている側から撮るとなかなかカッコ良い。車体の傷みが進んで先行きが怪しまれるキハ52よりも自分としてはこちらの方が好ましいくらい。走行写真を撮る際にはキハ52の国鉄色の方が周囲の風景とマッチするかもしれないが、この350形を実際に見てそんな感想を持った。

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2024年5月26日 (日)

茶色時代のEF6437

このところ鉄道撮影からご無沙汰している身でも周囲の方々から耳にする話はいろいろとある。もはや現役の鉄道ファンではない者にとってその情報は玉石混交だが先日来、聞こえてくるのは「カシオペア」のE26系客車は次回の検査を通さないという話。そこでお手軽にウィキペディアで調べたところ製造年が1999年だから、これまで消えていった車両と比較した場合、まだ使用できるのではないかと感じるのだが、この話がもし事実になるのであれば見えてくるのは客車の老朽化よりも牽引する機関車を淘汰したいという思惑。そう考えたら確かに合点のいくわけでまんざら噂だと片付けるわけにはいかない気もしてきた。

そんなわけで昨日の「カシオペア」を撮りに行こうと思ったわけだが、けっきょく重い腰は上がらずパス。そろそろ撮影現場ではこの話も広まりつつあるとするならば人も多いわけで、しかも事前に牽引機がEF8180と知ってしまったし、どうせ行く場所も大宮以南なのだから目新しくもない。何だかんだと「行かない理由」をひねり出してしまった。ただ、消滅してから後悔するのが常の自分としては時間もあることだし、そろそろ動物撮影用に購入したレンズなどを使ってみたいという思いも芽生え始めている。

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今回はこんな画像で食いつなぐ。2014年10月に撮影したEF6437。
茶色の車体色がそろそろもともとの国鉄色に戻されるのではないかとの噂が出始めたころのもので、EF65501とのプッシュプルで臨時運転されたときのもの。使用したカメラを確認したらニコンD4sだからもう10年近く前のものになる。フィルム時代はカメラを10年程度使うのは当然の話だったがデジタルカメラ全盛となった今では昔の話。この後にD5、D6、D800、D810、D850などのフルサイズ版とD7000やD7100も導入したのだから非常に贅沢になった。この絵を撮ったD4sは報道の仕事をしていた身としては何かの際に使えるよう、車のトランクに放り込んだままだからまだ手元にはあるが、この先果たして使うことはあるのか疑問だ。

再掲したこの写真、機関車の前傾を垂直にするべきなのだが、やはり少し倒れ掛かっているように見えせる方がスピート感が出る。撮影時のままだが、こういう点にも拘っていたことを思い出す。(これはローリングシャッターの影響もあるのか? 近いうちにZ9でも試してみたい)

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2024年5月21日 (火)

EF5861の14系寝台客車回送

先日、秩父鉄道の「わくわくフェスタ」を伝えるNHKのニュースにお仲間のHo氏が映っていた。別の仲間からメールが届きNHKプラスで見たところまさにご本人。C58363号機のデフレクタが門鉄タイプに換装されて駆けつけたようで、記者のインタビューに生き生きとと答えていたが、いくつになっても好きなことをやるときの表情はバイタリティみなぎるものだった。
当日はけっこう暑い日で、大勢の入場者をものともせずに撮影していたのが記者の目に留まったのだろう。もはや鉄道趣味への情熱が冷めつつある身には大変たくましく思え、彼を知っている妻ともども何度も繰り返して拝見した。
届いたメールを見るとT氏も行こうとしていたというから鉄道仲間の情熱はまだまだ健在のようで、もはやストックの画像を何度もこのブログに使って延命を図っている自分としては恥ずかしくもある。無職となって自由な時間も増えたのだから少しは関心のある車両の撮影でもしたいと、もっと前向きに考えたいが、好き嫌いが激しい性格ゆえなかなか重い腰を上げるに至らないままだ。

そう思うと鉄道写真で食っているプロの方々は凄い。最初はきっと機関車やブルートレインなどが好きでその世界に入ったのだろうが、今となってはそんなものは壊滅状態。それでもおまんまを食うために風景など周囲の環境に重きを置いた写真も撮って頑張っているのだから、その点においてはまさに「プロ」。「好きなものしか撮りたくない」というわがままな自分にはとても真似できず大したものだと思わざるを得ない。きっと今の車両をも愛している根っからの鉄道好きな方々なのだろう。

笑顔でインタビューに答えるHo氏を見ながら、そんなことを考えたものだった。

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ここ数日、ブログの更新が疎かになったのはパソコンを買い足そうとあれこれ検討していたため。延長雇用を断って会社から貸与されていたPCを返却したから撮影旅行に持って行くためのものを買おうといろいろ調べていた。
動物を撮るようになって撮影枚数が増え毎回一週間も旅に出ていると、メモリーカードから携帯用のSSDなどに画像を移しカードを空っぽにしておかないと不安になるし帰宅後の整理も煩雑になる。そのため一定程度、性能の高い軽量PCを買おうと思い立ったのだが、何せそちらに関しての知識が疎いものだからメモリーやストレージなどの知識を得ることから始めなければならず、気がつけば寝食を忘れて没頭してしまった。

一般的に軽量PCといえばパナソニックのレッツノートという選択が半ば常識のようになっているものの、価格も高いことから中古製品も見ていたところ最近になってメモリーの進化が著しく、いくらレッツノートと言えど画像処理を伴う作業にはやや遅れていると感じたことから検討範囲を広げてしまった。現在使っているPCもすでに4年。性能的にはまだまだ使えそうだがフォトショップもどんどんアップデートするし、カメラの画素数も増えて処理作業にかける時間が増える一方だから、どうせ買うなら外出時ばかりでなく家で使うにもインターフェイスなどが整っているものが良いだろうと、あれこれと選択条件が増えてしまった。

ようやくDELLかレノボ製品に絞られたが、ここから先さらに比較して今週中に発注したい。

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1982年6月18日撮影の14系寝台客車12両の回8103列車。
4月に入社してまだ社員試用ながら、この日は午後から健康診断のおかげで近場なら撮影することができた。いくら遠出が可能であっても複線区間だと400mmを使うと面白みのない写真になりがちな所ばかりだから、むしろ複々線で引きのあるポイントの方が良い場合もある。もちろん手前には3本の軌道があるのだから電車が来て並走や被りなども危惧されるが、そういう不安にびくついていたら好きな絵をものにすることは難しい。この日もダイヤを見つつドキドキしながら線路際に立ったもので、写真を撮って会社に着くや否や現像したことを覚えている。

今は亡き柴田和男さんに教えていただいたポイントで非常に気に入ったが、午前中の明るい時間帯に下る長い編成の列車に61号機が充当されるチャンスはなかなか巡ってこず、この後しばらくして大阪に転勤になったものだからここで61の下り列車を撮れたのはこれが唯一。
その後同機は頻繁に「踊り子51号」なる臨時特急の牽引に当たったが、あのロッテのキャンデー「小梅ちゃん」の如きおかしなヘッドマークでは大阪から駆けつける気力など湧くはずもない。下手なヘッドマークなど大窓のEF58の魅力を阻害するだけだ。
梅雨空で暗く、ニコンF2でISO(当時はまだASA)1600での撮影。

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2024年5月16日 (木)

あつみ温泉駅停車中の「カシオペア」

7日から一週間ほどの子ギツネ撮影は首尾よく完了した。あと10日ほど早く行っていればまだ黒っぽい柴犬の子どものような、さらに幼い姿が拝めたかもしれないが、ゴールデンウイークの真っ最中に行くつもりもなかったし、むしろ少しばかり成長してキツネの風貌が出てきたころの方が可愛らしいとも感じたから目的は達成できたのは間違いない。同行した方々も(こちらの独りよがりの感もあるものの)キツネにヒグマ、エゾリスにシマリスと遭遇できたことを喜んでくれたように思う。ツアーのガイド的な役目も果たせてホッとした。

で、こちらの鉄道ブログもようやく復旧したが、旅の疲れもあるし鉄道に関する思いが希薄になってしばらく放置してしまった。それでもカウンターを見るとアクセスしてくださっている方々もいつもと変わりなく、それに励まされる形でようやく更新する気になった。
ただしまだ動物の写真を処理するのに追われているため記事に関しては手薄。写真説明程度でお茶を濁したい。

かつてアップした写真だが、その時の画像処理がひどくて少し丁寧に調整したものを再掲した。この日本海回りで上野に戻るカシオペアのツアーはこのところ行われていないが、この日は客を乗せている。時間調整のためあつみ温泉駅で長時間停車したから本番の撮影地に選んだ村上~間島から足を伸ばした。
露出を機関車に合わせると客車の側面が飛んでしまうから、本来はデジカメがもつ何枚か露出を変えた写真を合成する機能を使えば良かったが、雨も降っていて面倒だし難しいうえに、牽引機がEF81如きではそんな手間などかけたくなかった。
この写真、前々号の「電気機関車EX」に使わせていただこうかと迷ったがボツにしたもの。

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2024年5月 6日 (月)

神田で撮影したEF5861の25形新製車回送

ブログの更新を疎かにしてしまった。何かと用が重なったり、さらに明日7日からの北海道行きのために動物撮影の準備に慌ただしく、もはや過去の趣味となってしまった感もある鉄道関係のことに手を付けるゆとりがなかったことを言い訳にしておく。SNSという手軽で浅はかな文章で済む媒体が台頭している今、ブログなどを見る人もいないだろうと思い込んでいることも正直なところだ。なにしろ実際、自分もインスタグラムなるものを3月から始め、そちらにアップする写真も処理することになってしまい、まだまだおぼつかないながら、その使い方を早く習熟しようと四苦八苦しているわけで、そうしたことも大いに影響してしまった。

インスタグラムを始めたのは動物撮影をしていると現地で知り合った人から「インスタをしていないのか?」と尋ねられることが増え、「やっていない」と言えば電話番号やメールアドレスを教えなくてはならず、初対面の方にそれをお知らせすることに少しばかりの躊躇があるため。もちろんインスタとて同じように個人情報に限りなく近づけるものの、まあ許容範囲であろうと判断した。ただ面倒なのは「(インスタを利用している誰それは)あなたの知り合いではないか?」とのお知らせが入ること。下手にフォローしてしまうと、せっかく会社を辞めたというのにそんな連中とのパイプが続いてしまう。もはや彼ら彼女らとの接点は一切断ちたいと考えているから迂闊に手は出したくない。実に余計なサービスで、こんな知らせが来ることに腹が立つ。もっと勉強してこの機能をストップしなければと考えている。とにかくこのネット社会、見たくもない広告なども次々と送られてきて、配信停止の処理をしてもなかなかストップせず煩わしいことこの上ない。どこで知られるのか求職の案内や老化防止のサプリメントの案内、相続税対策などなど、ほっといてくれ!

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ところで会社とは無縁になって、そろそろ現役時代の裏話なども書き残してみようと考えている。今の若い新聞記者の不甲斐なさ、管理職の無能さ、いい加減な取材の在り方、記者と政治家や企業幹部との癒着ぶり、あるいは地方新聞社の無茶な要求などなど、石の上(この業界)に43年身を置いた者としては話題は尽きない。もちろん自分の職場だった写真部というセクションがやらかした失態などは証拠を持ち帰っているから画像もアップできるが、まあ一呼吸置いてから徐々に始めようと思う。

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1978年1月10日、神田で撮影した回1941のスジで行われた24系25形客車の新製車回送。
思えばまだブルートレイン用の客車が造られていた頃なのだから隔世の感もある。新潟鉄工で製造された客車9両の回送で、配属先は無精者ゆえ記録していない。

このころはまだギリギリ高校生で、このスジにEF5861が充当されると知らずに学校帰りにカメラを一台だけ持って神田にやって来た。日の短い時期、15時半ともなれば日も傾いてお誂えの光になった。JR化後のようなヌメヌメした塗装ではなく、まだ61号機の人気が爆発的なものになる以前。撮影者も3人ほどだったように記憶している。この後、東京駅でしばし停車するから田町まで追いかけることも考えたが、すでにビルの影が落ちてしまってリバーサルでの撮影は難しいとあきらめたのだからまだ61号機に強い執着はなかったようだ。

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明日から12日まで事情があって当ブログへのアクセスができないようになる。来週初めには復活させたいが出かけることもあって、帰京後ただちに作業できないかもしれない。

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