今回は出羽三山旅行のこと(鉄道の話題はなし)
出羽三山を巡る山形旅行は非常に充実したものだった。
もともと山形県は鉄道撮影でもあまりなじみがなかった土地で、蒸気機関車現役時代にちょこっと新庄や酒田機関区に寄り道し、電気機関車を撮るようになっても日本海沿岸部に少し行った程度。内陸部は列車で通過したり出張で行ったことがあるくらいでほとんど縁がない。そもそも若い頃に寺社仏閣を訪れてみようと思っても実際に腰を上げるほど思い切れなかった。
ただ、かねてより写真で見ていた羽黒山神社の五重塔には惹かれていて、いずれは行きたいと思っていたのは事実で、今回実際に自分の目で見て感激した次第。奈良や京都などの知名度の高い寺や神社の五重塔よりも、木の地肌のままの色合いや周囲の風景ともマッチした姿は素晴らしく、普段は関心ある被写体にしかカメラを向けない自分も何百枚も撮影してしまった。最近は観光客も増えているようだが、シルバーウイーク直前でありながら人は少なく、ましてインバウンドの連中もほとんどいないことも快適で、つい長居してしまった。まだ行ったことのない方には是非一度訪れることをお薦めしたい。湯殿山や月山もなかなか良かったが、とにかくこの羽黒山神社五重塔だけは一見の価値があると言えるだろう。
ところでこの出羽三山地区、自分がこの場所を知ったのは小学生の頃で山と渓谷社から出ていた「蒸気機関車の旅」という広田尚敬氏と植松宏嘉氏の共著の中の米坂線の記事でのこと。即身仏すなわちミイラのことが書かれたくだりで、日本でもミイラが見られることがあると知り興味をもったのが始まり。なるほど今回行ってみたら湯殿山神社の本宮などは、最近行ったばかりの青森県の恐山よりもはるかに神秘的で山伏らが修行したという山岳信仰の地だけのことはある。このところ訪れる人が増えているのはパワースポットなどともてはやされる風潮の影響でもあるだろうが、なるほど少しは理解できたように思う。
思い出すのは2013年9月にEF81牽引の「あけぼの」を撮ろうと秋田へ向かう際、山形自動車道の月山第一トンネル付近を走っていたときの怪異現象。未明の午前2時すぎ、激しい雨に見舞われろくに前が見えず時速25キロほどで走っていたら突然カーナビに女性が映った。カーナビを導入して初めての車だったこともあり操作もろくに分からず、ただ電波の状態がおかしくなってテレビでも映ったのかと思い道端に車を止めたが、どこをどういじっても女性の姿が消えない。それどころか最初はボンヤリした姿で白っぽい服を着ているように見えた女性がだんだん鮮明になって、纏っているのが白装束であることに気づきゾッとした記憶。時間にして5分ほどのことで、そういう現象などまったくもって信じていないくせにあれほど恐ろしくなったのは後にも先にもこれが初めて。
今回の旅でレンタカーで同じ道を走っているときに、そのときのことを思い出し妻に話したらスマホで検索した結果、そんな現象がしばしば報告されていることを知ったことも出羽三山の神秘性に拍車がかかったとも言える。いずれあらためて同じ時間にここを走ってみようと心に決めた。
付け加えておきたいのは山形から出羽三山方面に向かう手前、寒河江市にある慈恩寺というお寺がこれまた素晴らしかったこと。古くからの名刹で三重塔や山門、本殿も羽黒山神社の五重塔に引けを取らない歴史を感じさせるお寺。観光客としては出羽三山にばかり目が向きそうだが、そこまで行くならこのお寺にも是非立ち寄りたい。早くも多分また来年、行くことになるだろうと予測している。
宿泊した志津温泉の「つたや」という宿は大変心地良く料理も素朴で最高、いくつかの料理の素材や裏ワザまでご教示してもらった。
最終日の20日は農協の直売店や道の駅でたっぷり野菜などを買い込んで2泊3日のちょっと良い旅となった。
羽黒山五重塔















最近のコメント